世界最強のアメリカ軍が考える「ソーシャルメディアとのつきあい方」
イラクやアフガニスタンに駐留している米軍の基地にはインターネット環境が整備されており、兵士や基地で働く民間人が生の声を届けることはもはや珍しいことではなくなりました。反面、部隊の移動予定などの軍事機密をうっかり漏らしてしまい作戦に支障をきたすケースも増えてきており、アメリカ陸軍は今回発行した「ソーシャルメディア・ハンドブック」で注意を呼びかけています。
2010年に続き今回発行された「ソーシャルメディア・ハンドブック」は、兵士やその家族がソーシャルメディアを使う際に留意すべき点やオフィシャルコンテンツとしてのソーシャルメディアの使い方指南、メディア立ち上げのチェックリストなどコンパクトながらも要点をついた内容になっています。
「家の前に看板を立てて同じ内容を掲載してもよい、と思わなければそれを投稿するのはやめておきなさい」という具体的なアドバイス。
部隊リーダーのためのセキュリティチェックリスト。
ソーシャルメディアのケーススタディもいくつか収録しているほか、実際にソーシャルメディアを立ち上げる際に留意すべきポイントも解説されています。このページはアメリカ陸軍のロゴの使用規定について。
軍属だけでなく一般企業がTwitterやFacebookなどを利用する際のガイドライントしても使えそう。もちろん全部英語なのですが、一兵卒から将官までが読むものなので平易な文法・単語で書かれており、英語の教材としても使えます。
アメリカ軍はネットメデwィアをパブリックイメージの向上や人員のリクルートに積極的に活用しています。2002年には「America’s Army」というFPSゲームをリリースし、ゲーム内で実際と同様の訓練を実施することで、若年層へのPRにつなげるなど、ユニークな広報活動も行いました。
America’s Army Official Website
また国防高等研究計画局DARPAは、2009年に「DARPA Network Challenge」というイベントを開催し、緊急事態が発生した時、ソーシャルネットワークのユーザーからどのようにして正確で鮮度の高い情報を得るか実験を行っています。
秘密が漏れないようにするには表に出す情報を絞るというのがこれまでの常識でしたが、米軍はそこから一歩進み、情報をコントロールするためにかなり積極的にソーシャルメディアを使うことを考えているようです。
ソース:U.S. Army Social Media Handbook is Here!
Army Social Media Handbook 2011
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