科学と技術

速度標識にテープ1本貼るだけで自動運転カーを速度超過させるハックにMacafeeが成功


自動運転カーは周囲のあらゆる環境をカメラで撮影し、それをアルゴリズムによって処理し、運転における様々な判断に役立てています。しかしアルゴリズムにはかならず盲点・弱点があるもの。これを突くことで容易に判断を惑わせることができるのです。

コンピューターセキュリティー企業のMacafeeは、古いタイプのテスラなどに搭載されている監視カメラとそのソフトウェアに注目し、標識を誤認識させるステッカーのパターンを発見しました。こちらでは「一時停止」が「車線増加」や「相手に道を譲れ」に見えているようです。

これを応用して、速度標識も誤認識させることが可能。

もちろん汚し過ぎるとハックがバレてしまうので、加工は最小限である必要があります。研究の結果、こちらのように「3」の真中部分をちょっと延長させるだけで「85マイル」、つまり時速50マイル(約80km)も速い制限速度であるように誤認識させることが可能となりました。

テスラにはオートクルーズ機能があり、これが制限速度を誤認識することで急加速する可能性があります。その瞬間の再現動画はこちらから。現在のバージョンでは修正されているということです。
McAfee Demonstrates Model Hacking in the Real World – YouTube

自動車はコンポーネント化が進んでおり、例え他企業であっても同じハードウェアを使っていることは決して珍しいことではありません。一つの脆弱性が多数の車に影響を及ぼすようになったら……病気のように事故が感染していく日がくるのかもしれませんね。
テスラ・モデルXの衝突死亡事故 同じ条件の場所を自動運転で走ったら再現してしまった映像 – DNA

ソース:Model Hacking ADAS to Pave Safer Roads for Autonomous Vehicles | McAfee Blogs

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