全行程手作業で職人が作るパレスチナのオリーブ石鹸「ナブルス石鹸」 その伝統的な製造風景を捉えた映像
14世紀頃からオリーブ石鹸の一大生産地と知られたパレスチナ自治区のヨルダン川西岸地区にあるナブルス(ナーブルス)。現在も昔そのままの伝統的方法で生産され続けています。
ナブルスでは伝統的に女性が家庭用の石鹸を作っていましたが、14世紀にイギリスのエリザベス女王から賞賛を受けたことで大発展を遂げ19世紀には30もの工場で毎年5000トンが生産されていました。
しかし地震による災害やイスラエル軍による占領の混乱などにより、2008年には稼働している工場は2つのみとなっています。
動画はこちらから。
Nablus Soap Factory 2014 – YouTube
この映像は2014年にノルウェーの Eirik Moe 氏がナブルスにある石鹸工場の伝統的な生産手法を撮影した映像です。
ナブルス石鹸は象牙色のオリーブ石鹸。原料はバージンオリーブオイルと水とアルカリのみで香水等は使用されることなくほぼ無臭です。
1. 大きな釜の中でドロドロに溶けた石鹸のもと。手作業で運ばれます。
2. 工場の広い床にドバドバと流していきます
3. しっかりと図りながら高さを揃えていく職人
4. 墨つぼっぽい工具で石鹸サイズに線を引いていきます
5. 膨大な量の石鹸。次はブランドを刻印する作業です。
6. 両手を使い一つ一つの石鹸に刻印中
7. 切り出し行程
8. 四角く切り出された石鹸
9. 次は乾燥です
10. 美しくコーン型に積み上げていきます。有名なナブルス石鹸の塔です。
11. 乾燥期間は3ヶ月〜1年程度
12. 最後の工程はナブルス石鹸の梱包作業
13. 目にも留まらぬ速さで包装紙に包まれていきます
またこちらは石鹸発祥の地とも言われる程長い歴史をもつアレッポ石鹸の工場を撮影したもの。どちらも石鹸の名産地として有名なパレスチナのナブルスとシリアの古都アレッポ。どちらも手作りのオリーブ石鹸ですが細かな違いはあります。
数千年間作り続けられている中東・シリアの「アレッポ石鹸」の伝統的な製造風景
関連記事
独特のレトロ感と魅力的なデザイン、東欧・ポーランド製のビンテージ石鹸包装紙10枚 - DNA
カオス的に複雑な中東の国や組織の友好関係を簡潔にまとめたマトリックス図 - DNA
中東・シリアに現存する世界最古の都市アレッポの内戦前後を比較した写真いろいろ - DNA
イスラエル以外では到底ありえないビーチのビキニ美女の写真 - DNA
イスラエルの地をめぐる血みどろの歴史をまとめたアニメーション映像「This Land Is Mine」 - DNA
緊張が続くガザ地区に住む少年・少女が「ガザの未来」について描いた絵 - DNA