科学と技術

スマホが鬱陶しくなった女性スペースエンジニア、ダイヤル式携帯電話を自作してしまう


回転ダイヤル式携帯電話「Rotary Cellphone」は、米・研究機関に所属する女性スペース・エンジニアが自ら設計した基盤と3Dプリントされたボディに携帯電話として必要なパーツを組み上げて自作したもの。レトロ技術と必要最低限の機能を融合するとこうなるようです。

メッセージアプリなどでいつでも誰かと連絡を取ることが可能にしたスマートフォンですが、裏を返せば常に送られてくメッセージに返事を返さないといけません。

そういう煩わしいことはもう勘弁ということで米・ルックヘブン国立研究所に所属するJustine Hauptさんが制作したのが、電話機能に特化した回転ダイヤル式の携帯電話「Portable Wireless Electronic Digital Rotary Telephone (Rotary Cellphone)」です。

コントローラにはArduino Microを使用し、テキストメッセージのやり取りと決別するべく入力デバイスは回転ダイヤルを採用しています。

1. パーツを組み上げたオリジナル版

2. 3Dプリンタで作ったケースにパーツを詰め込んだVersion1

しかし破壊しないとパーツを取り出せないという致命的な欠点が発覚。ということでVersion2を作成。

3. Version2の正面

4. サイドにはいくつかのスイッチ類があります

Version2はとりあえず動作したもののさらに致命的な問題が発生。すでに停波しているとは知らず2G用モジュールを採用していため電話出来ない携帯電話を作り出してしまったようです……

5. 「Life Free Or Die」と素敵なメッセージが刻み込まれていますが動きません

とう言うことで最終版となるVersion3の制作となります。

6. 設計図

7. 回路設計ソフト「KiCad」で制作されたレイアウト図

8. 夫のDavidからプレゼントされたオシロスコープでデバック中

9. 曲がるePaperディスプレイを搭載。不在着信の電話番号などを表示します。

電話をかけるときにいつもダイヤルを回すわけではなく、ちゃんとボタン1つで完結する短縮ダイヤルも搭載されています。バッテリは24時間もつ模様。

10. 完成!!!

制作の詳細につていはこちら
Making the Rotary Cellphone

設計図等はこちらで公開されています。
Index of /rotarycellphone/designfiles

一定の需要があるのか回転ダイヤル式の携帯電話をすでに作っている人もいます。電話機能のみのシンプルな携帯電話は意外と売れるのかもしれませんね。
レトロ感溢れるダイヤル式携帯電話「Rotary Cellphone」のプロトタイプ

ソース:Rotary Cellphone

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