スパイ映画の「なお、このテープは自動的に消滅する」を実現したプリンタ「This Tape Will Self Destruct」
スパイ映画で指令を伝える音声デバイスは「このテープは自動的に消滅する」というメッセージが流れた後自爆して証拠を抹消するものであるというのは、読者のみなさんなら必ずご存知のとおり。そんなデバイスの動きを忠実に再現し「デジタルデータなんか信用できるか!」と常々考えている秘密多き人にはうってつけのプリンタが登場しています。機密情報が漏れる心配はもう不要です。
デジタルなデータは便利な半面、1回漏れると際限なく流出し続けてしまいます。このため、ロシア連邦保安庁はコンピュータの使用を止めてタイプライターを復活させるなどして重要書類のリークを防いでいます。
それでも漏れる時は必ず漏れるもの。ならば書類そのものを破壊してしまえば……というのがこちらのプリンタ「This Tape Will Self Destruct」。
発火剤にはグリセリンとカリウムが使用されインクと混ぜあわせて印刷。出力されてから読み終わるくらいの時間で燃え出すようになっています。
デジタルデータを紙に印刷し紙が燃えて無くなってしまうまでが撮影されています。
This Tape will Self Destruct on Vimeo
じわじわと燃えていくことに多少のセキュリティの甘さを感じてしまいますが、絶対に知られてはいけいない仕事関係の機密データや私的なマル秘データなどをこっそり印刷したい時には「使えるヤツ」です。いざというときは紙を食べてしまってでも秘密を守れる自信がないような人でも、安心して機密データを印刷できますね。
この映像はメキシコのアーティスト DIEGO TRUJILLO PISANTY 氏の作品です。
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