自称「史上最も退屈な広告」アルミボディをただひたすら研磨仕上げするところを45分間撮影しただけの「ライカT」プロモーション映像
世界で初めてボディ全体をアルミニウム塊から削りだして作られたレンズ交換式デジタルカメラ「ライカT」。その最後の仕上げ磨きは職人が手作業で45分かけて行いますが、その全工程をノーカットで撮影したのがこちらのプロモ動画。「最も退屈な広告?(The Most Boring Ad Ever Made?)」という控えめなタイトルと裏腹にドイツのクラフトマンシップに対する誇りと自信を強く感じます。
1. 元は1番右の金属の塊。ここから少しずつ切削されていって……
2. 一番左側が磨き行程直前の「ライカT」ボディ
3. 十分綺麗なように見えますが、ここからさらに職人による磨きが始まります
4. 最初のうちは「残り42分を見るか、結果へスキップして下さい」と注意事項が表示されたり「こっから先はずっとこの調子なので、よかったら飛ばしてください」というアナウンスが入ります。
5. サンダーも少しずつ使用
6. 研磨した粒を流しながら研磨する「水研ぎ」の工程
7. 機械で出来ない内側はもちろん手作業
8. 最後に面取りされたエッヂも磨き上げます
9. 磨き行程の前後を比較(左:磨きあり、右:磨きなし)。本当に微妙な差ですが、切削機械の刃の跡が消え、表面が均質になっているのが分かるでしょうか。
動画はこちらから。45分間ありますので、時間があるときにゆっくりと鑑賞して下さい。
The Most Boring Ad Ever Made? on Vimeo
10. 「ライカT」の完成品はこんな感じになります。また2014年5月26日に発売開始、ボディ価格は22万円(税別)です。
その他の詳細仕様は以下の通りになっています。
レンズシステム:ライカTシステムレンズ(ただし、マウントアダプター使用でライカMシステムのレンズも使用可能)
センサ:CMOS、APS-C (23.6 x 15.7 mm) 、有効1630万画素
解像度:JPEG(4928 x 3264 〜 1632 x 1080 ピクセル), DNG(4944 x 3278 ピクセル)
動画フォーマット:MP4
動画解像度:1920 x 1080 ピクセル, 30 fps または 1280 x 720 ピクセル, 30 fps
ストレージ:内蔵16GB、SD/SDHC/SDXCカード, マルチメディアカード
ISOレンジ:ISO100〜ISO12500
モニタ:3.7インチ TFT LCD(タッチパネル)
WiFi:IEEE 802.11b/g/n
ボディサイズ:134 x 69 x 33 mm
重さ:384/339g(バッテリ無し/バッテリ有り)
また完成品のプロモーション映像はこちら。かなり印象が違いますね。
The new Leica T-System on Vimeo
同じくドイツの職人さんの精密・正確な仕事の様子が描かれている機械式腕時計の組み立て工程を撮影した機械美あふれる動画も非常に引き込まれてしまいます。
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