妊婦や子どもをためらいなく撃つための訓練用ターゲットをアメリカ国家安全保障局が購入か
全米各地の乱射事件に続き、先日はボストン・マラソンでの爆発物テロなど、アメリカでは不穏な事件が続きます。こうした国内のテロについてはアメリカ合衆国国土安全保障省(DHS)が非常に大きな権限をもって対応していますが、そのDHSが妊婦や子どもなどを描いた「ためらいなく撃つ(no more hesitation)」ターゲットを大量に購入していたことが話題となっています。
Law Enforcement Training社は警察の訓練用機材を製造販売する会社。その製品は射撃用ターゲットから武器ラックまで多岐にわたりますが、そのラインアップのうちの一つが「Scenario Target」と呼ばれる射撃用写真ターゲット
Law Enforcement Targets, Inc. – Scenario Targets
「より実戦的な訓練のため」と各地の警察からの要望にこたえて作られたそうですが、そのうちの1種「No More Hesitation」シリーズが妊婦や子ども、老人などが銃を持っている写真を使用していることで批判を呼びました。
さらにちょっと不気味なのは、アメリカ本土のテロ組織を監視するDHSが、同社と契約を結び、約2億円分の取引を行っていること。
こうしたターゲットを「いかにも悪人」という感じのターゲットと混ぜて部屋の中に置き、武器を持ったものだけを撃ち分ける……という訓練はよく行われています。DHSが何をどれくらい買ったのかは分かりませんが、取り締まるのはテロだけにしてほしいものですね。
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