科学と技術

サイバー兵士の時代、未経験者が「自動照準ライフル」で700メートル先の的をブチ抜く動画


以前、DNAではコンピューター照準器によってトリガーをコントロールする狙撃システム「TrackPoint」を紹介しました。これは体や照準のブレを止める訓練をしなくても超長距離射撃が可能になる画期的なデバイスなのですが、実際に完全な未経験者が当てているのを見ると驚異の一言です。

Tracking Point社の「Precision Guided Firearm(精密誘導火器)」シリーズのライフル。照準器として組み込み向けOSであるAngstrom Linuxでコントロールするコンピューターが搭載されています。

先日DNAでもお伝えしたとおり、さまざまな口径・銃床のバリエーションが存在します。

さてそれではまったく銃を撃ったことのない人が750ヤード(約700m)からこのライフルを撃つところを見ていきましょう。700mというのは軍でも専門の訓練を受けなければ当たらない距離ですが、本当に未経験者にも当てることができるのでしょうか。最初の画像をクリックすると動画を再生できます。

まずはターゲットに「タグづけ」を行います。タグをつけると照準器のレーザーレンジファインダが距離や風速、温度、気圧などの諸元を測定しはじめます。
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距離が離れているとターゲットよりも上に狙いをつけなければいけません。コンピューターが距離を計算し、ターゲットが中央にくるように映像を補正するのでいったんこのように下にブレます。

あとはタグにクロスヘアが触れるよう銃口を微調整するだけ。人間の体は心臓の鼓動や呼吸、筋肉の緊張や風などで絶えず細かく動いており、長距離射撃ではこの動きをうまくコントロールしなければターゲットに当てることができません。しかしTracking Pointは銃口が最適な位置に来た時に自動で射撃してくれるので、人間は動きを止める必要がありません。

みごと命中し、ゆれるターゲット。まったく訓練を受けていないのに700mの射撃が成功するというのはものすごいことです。こちらの動画では1000ヤード(900メートル)の射撃も成功させています

ソース:Bullseye from 1,000 yards: Shooting the $17,000 Linux-powered rifle | Ars Technica

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