アートとデザイン

魔窟の象徴、1992年に消えた香港の巨大なスラム街「九龍城砦」の写真16枚


19世紀末、アヘン戦争や辛亥革命によって支配権があやふやになり、どこの国の法律も及ばないエリアになってしまった香港北部の「九龍城砦」。1992年に取り壊されるまで増築に増築が重ねられ、あらゆる人々を受け入れていたまさに「魔窟」という名にふさわしい場所でした。

1. 19世紀末、香港島内でも清朝の飛び地であったこの地区には文字通りお城がありました。これを住民が拡張に拡張を続けたのが九龍城砦。

2. 香港啓徳国際空港が近くにあったため高さの規制はあったもののそれ以外に建築規制はいっさいありませんでした。なので1階ごとの高さが微妙に違う部分があります。

3. フロアがギザギザに並んでいるとかもうありえない。

4. 屋上もデコボコです。

5. 行政側もゴミの収集や上下水道の整備など最低限のインフラを除いてはほぼノータッチだったので電線やアンテナもこの通り。

6. いくつかのビルがお互いに寄り添うように隙間なく建て増しをしていくのでこうした洞窟のようなエリアが多数存在しました。

7. 元は屋外にあったのに周りのビルのほうが建て増しを重ねた結果囲まれてしまったお寺。

8. 完全にアンタッチャブルなエリア、というわけではなく住民の自治団と香港の行政の間ではそれなりに協力関係があったようです。

9. ただし保健所の指導は入らないので食品工場でもこの汚さ。

10. 当時、安い加工食品は九龍出身ではないかどうかを調べないと危険だったようです。

11. あらゆるお店がそろっていました。

12.

13.

14. 香港は非常に狭いのですが、それを考えても九龍城の人口密度は異常な高さでした。

15. 香港の夜景

16. 在りし日の九龍城砦。ありとあらゆる近未来SFに影響を与えたこのエリアも、1992年ごろから取り壊しと住民の立ち退きが始まり、今では再開発が進んでいます。

ちなみに九龍城砦の詳細な内部構造はこんな感じになっています。
東洋の魔窟「九龍城砦」の内部構造が詳細に描かれたパノラマ断面図


ソース:A rare insight into Kowloon Walled City | Mail Online

関連記事

壁と窓が上下左右にひたすら続く香港の高層アパートメント - DNA

モザンビークの劣悪な環境のゴミ集積所を生活の場にしている人々を追ったドキュメンタリ写真「Trash Land」 - DNA

香港航空の女性客室乗務員、酔っ払いの客が増えすぎたのでカンフーが必修に - DNA

朝焼けやイルミネーション輝く夜など、色々な時間帯の香港を港から写した画像 - DNA

アフリカのスラム街で毎年開催されている美人コンテスト - DNA

めいっぱい住宅が建ち並んだ、人口密度が高そうな島10選 - DNA

この記事をブックマーク/共有する


前後の記事

DNAをこれからもよろしくお願いします!

Facebook上のコメント一覧