「メガリ250R」は実際どんなバイクだったのか、大阪モーターサイクルショーで試乗してみた
もうずーっと「どんなバイクなんだろうなぁ」と心の隅にひっかかっていたのが「メガリ250R」。かなり話題にはなっているものの実際にどうなのよ、というのが皆目分からず私にとっては「謎のバイク」でした。大阪モーターサイクルショー2012でやっと試乗が出来たので、写真も合わせて感想を残しておきたいと思います。
大阪モーターサイクルショー2012で展示されていた「メガリ・250R」。世界的には今「250cc戦争」が起こっており、メガリはデザインはイギリス、エンジンはイタリア、組み立ては中国というチームでこのバイクを投入してきました。
カウルのロゴ。
フルカウルのレプリカ風で車格はかなり大きく見えますが、平均的な身長の男性は両足べったりつくくらいのサイズ。小柄な女性でも問題ありません。
足回り。250cc・27PSのエンジン用としては十分では。
フロントカウル。
クリップハンドルは見た目よりも位置が下という印象。ただしハンドル~シート間の距離が短いので、タンクにもたれるような感じにはなりません。
単気筒なのでエンジンはそれほど幅が広くありません。
大きいパーツはよいのですが、ステップのヒールガードのエッジの処理があまりきれいでないなど細かいパーツの質感は少し残念。走行性能には直接関係のなく、使っていると傷がつく部分ではあります。メーターも「ふつう」。エンジンなどのコアパーツにしっかりコストをかけていることを祈りたい。
実際どうなのか、試乗して調べてみた
見た目のインプレッションは以上。もう乗ってみないと良し悪しは分からないので試乗させてもらいました。
他と比べると小ささが目立ちます。
試乗したのは国内仕様のインジェクション・ヤマモトレーシング製ステン/チタンマフラーモデル。
セルを回して点火すると、大きめの排気音と振動が体の下から伝わってきます。ここで250ccという数字から抱いていた先入観もあって「あれ?こいつ強くね?」といういい意味でのギャップを感じました。車体はとにかく軽く、なんとなくカウルの中の空洞感が伝わってきます。
そっとブリッピングすると吹け上がりは並列2発や4発と比べてやや重厚。ここは単気筒っぽい。カブに乗ったことがある人は分かると思いますが、あれよりもやや軽い、といったところ。ギアの入りはすんなりでした。特に引っかかるとか入りにくいとかいうことは感じません。回して回してキンキンに熱くなった状態でどうかはまた試してみたいです。
250ccだからスタートちょっと怖いんじゃないの、と思いつつアクセルをひねるとかなり素直な出足。びしっと加速してびしっと止まります。車体の軽さもあり、27psという出力を数字以上に大きく感じます。
ただし4発に慣れている人にとっては単気筒のエンジンブレーキの大きさや、爆発と爆発の間の力入らない感は「扱いにくく、クセがあるな」と思うでしょう。単気筒としてはごくごく普通の性格のエンジンでした。
旋回性は小さいこともあってなかなか。普通に何も考えずUターンして1車線と3分の1くらい、でしょうか。ポジションもほどよく前傾なので、ぶん回したい人は楽しくぶん回せると思います。
まとめ
他のバイクと比較するととても「難しい」バイクです。
お値段では国産のカワサキ・ニンジャ250とほぼいい勝負、部品の供給性ではホンダ・CBR250Rという鉄板の存在がいて、荷物の積載性では250ccクラスのオフ車やビッグスクーターに軍配があがる、さらに大排気量のバイク相手なら……もし自分がマーケティング担当だったらどうすっかなぁ……と悩むところ。
ただしそれも乗るまで。思ったよりよく走って、取回しがいい。メガリだけの優・良・可・不可でいえば十分に「良」のバイクでしょう。メンテができる取扱店が近くにあるなら、相当に強力な選択肢としていいと思いました。
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