やっぱり危険だった……あの「ブブゼラ」が健康に悪影響を与えることが改めて明らかに
「ヤンキーの駆るスクーター」「お腹が緩くなった人がトイレに駆け込んだ数瞬後」など、音が大きすぎてさんざんに批判された南アフリカの楽器、ブブゼラですが、2012年のロンドンオリンピックに向けての調査で、健康に悪影響を与える可能性が判明しました。
ロンドン大学衛生熱帯医学校が行なった2012年のロンドンオリンピックに向けての調査で判明したところによると、ブブゼラによってウィルスが相当な量飛散する危険があることが分かりました。
ブブゼラは唇の「ブルブルブル……」という振動を増幅するもので、1秒で400万個もの唾液の粒子を飛ばします。8人のボランティアが吹くブブゼラからの粒子をレーザーを使って精密に測定したところ、平均で空気1リットルあたり65万8千個もの粒子が飛散していました。これは普通に大声で叫んだ時の180倍の量となり、結核やインフルエンザといった危険な菌が肺の奥まで届くのに十分な量となっています。
研究チームのマクナーニー博士によると「ブブゼラを吹く人がたくさんいるようなイベントでは、終了までに相当な量の粒子を吸い込むことになる」とのこと。「セキやクシャミ対策と同じで病原菌を飛ばさないことが大事。風邪などの病気の人はブブゼラを吹かないよう注意してほしい」と「ブブゼラのマナー」が大事であるとコメントしています。
もちろん非常に大きな音による難聴にも注意が必要。当時も相当な批判が出ましたが、その反省を生かして楽しくオリンピックを盛り上げたいものですね。
ソース:PLoS ONE: Propagation of Respiratory Aerosols by the Vuvuzela
BBC News – Vuvuzelas ‘may spread diseases’
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