科学と技術

60m先のターゲットを5万ボルトの電流でノックダウンする電撃ウェポン「Taser Grenade」の動画


敵を殺すことなく抵抗する力を奪う「非致死性(less-lethal)」武器の研究が近年盛んに行われていますが、米国を中心にメジャーなのが電気ショックを与える「テーザー銃」。様々なサイズ・用途のものが開発されていますが、最新のテーザー銃は60m先のターゲットを5万ボルトの電流で殺さずノックダウンできるという恐ろしいものとなっています。


これがいわゆる「テーザー銃」。二つの電極を圧縮空気で飛ばし、少し離れた相手に電気ショックを送ることができます。いわゆる「スタンガン」と違って敵に近づく必要がないため、比較的安全に使用することができました。

こうした相手を殺す危険が少ない武器は「非致死性」武器と呼ばれます。中でもテーザーは電気ショックを用いるため、警棒やゴムの弾丸よりもさらに安全とされ、警察や軍の治安維持部隊、野生動物保護団体などに広く使われるようになりました。これは複数の電極を一気に発射する武器。

暴徒に対する防衛線にこうして設置します。

一気に複数の電極が発射され「壁」のようになります。

普通のテーザー銃は銃と電極の間に電線が必要なので遠くまで飛ばすことができませんでしたが、このテーザー・グレネードは電池と電極を一つの弾の中に収めており、射程が約60mまで伸びています。

こういうグレネードランチャーで発射します。

当たると弾頭が外れて電気ショックを発するというもの。

以前にもショットガンから発射するXREP弾がありましたが、この倍近い射程を得ることができました。

動画はこちらから。
YouTube – Shock and Ow: Daily Reporter Stands Up to Taser’s ‘Grenade’

テーザー銃は使用に関して相手を殺す危険が低いため、警察官による乱用が問題になっています。これはテキサスの警官がスピード違反をした72歳の女性をテーザー銃で無力化したところを撮影したもの。
YouTube – Raw: Texas cop Tasers 72 year old, great-grandmother

法的に問題はない、ということですが「安全な」武器が国家権力による力の行使を容易にする、というのは近代国家としては退化といえるのではないでしょうか。

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