告発サイト「ウィキリークス」のリーダー・ジュリアン・アサンジュ氏、容疑があやふやなままイギリスで逮捕
アメリカの外交公電25万点を自身のサイト「ウィキリークス」で暴露したことで、各国政府からマークされ、容疑があやふやなままICPOに指名手配を受けていたジュリアン・アサンジュ氏がロンドン警察に身柄を拘束されました。
ジュリアン・アサンジュ氏は、スウェーデン当局から性犯罪の容疑をかけられており、今回の身柄の拘束はその国際逮捕状に基づいたもの。
今後、イギリスの治安判事裁判所で、この国際逮捕状が有効かどうかが審議され、有効であると認められればスウェーデンの治安当局に引き渡されることとなります。
あやふやな容疑
もっともこの逮捕状について疑問が多くあります。まず、最初に出された逮捕状は記入すべき項目が埋められておらず、正当性に大きな問題がありました。
また容疑となっている「性犯罪」の内容について、当初の報道では「強姦」とするものが多かったのですが、実際のところは「コンドームをつけないで性交に至った」という、語感とはまったく違ったもの。
さらに、アサンジュ側はスウェーデンの検察と容疑について何度もコンタクトをとろうとしたにも関わらず、拒否されたと述べています。
要するに、今回の逮捕は容疑もデタラメなら手続きもいい加減な、スウェーデン当局、もっと言えばアメリカ政府の介入による「ごり押し」の可能性が非常に高いものとなっています。
ウィキリークスへの批判と抵抗
目下、ウィキリークス側はAmazonのサーバーを追い出され、PayPalからは寄付用の口座を止められ、Twitterからはウィキリークスの話題に関するハッシュタグが「流行の話題」に載らないように処置されるなど、アメリカの企業に激しい攻撃を受けています。また、サラ・ペイリンをはじめ、アメリカ当局からも強い非難を受けています。
ウィキリークス側は「この逮捕によって私達の態度が変わることはない。ウィキリークスは存続し、計画通りに情報を公開し続ける」とコメント。サイトには「insurance(保険).aes256」という名前の暗号化されたファイルがアップされていますが、これが当局をけん制する役割を果たすのかもしれません。中身は「アメリカ国家安全保障局がAES暗号に仕掛けたバックドア」に関する情報と言われていますが、詳細は不明です。
また、ジュリアン・アサンジュ氏の母国オーストラリアでも「アサンジュ氏はオーストラリア国民であり、国は彼を守るべきだ」というキャンペーンが開始されているそうです。
ソース:BBC News – Wikileaks founder Julian Assange arrested in London
‘Sex by Surprise’ at Heart of Julian Assange Criminal Probe
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