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99台のスマホを台車で運びGoogleマップ上に「ニセ渋滞」を作り出すインスタレーション


2005年にスタートし地図の使い方をガラっと変えてしまったGoogleマップ。最近はユーザーのスマートフォンから匿名化した位置情報を取得し、交通情報データをほぼリアルタイムで更新するようになっていますが、これを逆手にとり、Googleマップ上に「ニセ渋滞」を作り出す方法を編み出した人がいます。

この方法を思いつき、インスタレーションに仕上げたのはベルリン在住のアーティスト、サイモン・ウィッカート氏。

まず中古のスマートフォン99台を購入し、電源を入れた後台車に乗せます。

あとはこれを引っ張ってゆっくり歩きます。

Googleから見ると、99台の自動車が同じ道の同じ場所をゆっくり走っている、つまり渋滞しているという風に見えます。結果、実際の道路は画像のようにガラガラでも、マップ上には渋滞が表示されるのです。

実験の様子の動画はこちらから。
Google Maps Hacks by Simon Weckert – YouTube

昔から地図というのは政治的・軍事的に重要なデータで、これを見ること・作ることは権力者のみに許されたことでした。Googleマップはその力を解放しただけでなく、AirBnBやUberなどの「実体をもたないデータを物理的に結びつける」というサービスを可能にしたり、もっと最近では自動運転自動車の実現にも力を貸しています。

そうした重要なサービスがいとも簡単にハックされてしまうとは……私達は結構モロいものを頼りにしてしまっている、ということを思い出させてくれる実験です。

ソース:SIMON WECKERT

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