アートとデザイン

自分でアナログレコードをカッティングできるマシン「Phonocut」が出資募集中


いまや音楽は物理的な媒体を介さず、ネットからデータをダウンロードして楽しむものになりつつありますが、それでもアナログな音源の価値が減ずるわけではなく、ミュージシャンの中には「あえてレコード」という人もいます。そんな中、手軽にレコードを自作して楽しむことができる「Phonocut」が登場、話題を呼んでいます。

「Phonocut」は、10インチ(約25cm)の特殊なレコードに直接録音できるカッティングマシン。

レコードをセットし、音源を接続・再生するだけで1枚片面あたり10~15分の音声が録音できます。

実際にリアルタイムで録音している様子。
Recording Voice Direct to Disc – YouTube

超高音質な「ハイレゾ」音源とその再生装置がブームになりつつ、一方でアーティスト達はレコードやカセットテープなどの媒体が持つ「性格」に注目しています。とはいえ、レコードを量産するとものすごく高くなるので、とりあえずデジタルで録音しておいて、その後「この音源をレコード化するとどんな音になるのか?」とテストするにも最適、とのこと。

手持ちのオールディーズな楽曲のデジタル音源をあらためてアナログ化するというのも楽しそうですね。同じことを考えている人は大変多いようで、約20万ユーロ(約2400万円)の出資募集があっというまに埋まってしまっています。今からなら約20万円で1台購入できます。

レコードを作ろうという試みは古今様々なものがありましたが、珍しいのはこちらでしょうか。冷戦中、西側の音楽の輸入を禁じられていたソ連では、廃棄レントゲン写真を回収して、そこに音をカッティングしてレコードを密造していたそうです。
1950年代のソ連で廃棄レントゲン写真を加工して密かに作られていた海賊版レコード「Ribs(肋骨レコード)」 – DNA

ソース:PHONOCUT Home Vinyl Recorder

PHONOCUT. HOME VINYL RECORDER by PHONOCUT — Kickstarter

SUPERSENSE – Home of Analog Delicacies

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