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現在も破壊されたままの状態で残る、100年前に中東の砂漠に建設された「ヒジャーズ鉄道」


約100年前にオスマン帝国が中東の砂漠に建設しアラブ人達によって破壊さてしまった幻の砂漠鉄道「ヒジャーズ鉄道」。現在でも砂漠の真ん中に残る鉄道の残骸は100年前の姿そのままです。

ヒジャーズ鉄道は、オスマン帝国によって1900年〜1908年にダマスカス(現シリア)〜メディナ(現サウジアラビア)に建設されたアラビア半島西部のヒジャーズ地方を縦断する約1300kmの鉄道。建設の目的はムスリムの聖地(メディナやメッカ)への大巡礼のためとされていますが、オスマン帝国の宗教的支配や交易も大きな要素だった考えられています。

1. 1914年当時の「ヒジャーズ鉄道」路線図。

完成から数年後、第一次世界大戦(1914年〜1918年)中にアラブ人たちによって破壊(アラブ反乱)されてしまったヒジャーズ鉄道。その後はほぼすべての路線が再開されること無く現在まで放置されています。また、ヒジャーズ鉄道の襲撃については1962年の映画「アラビアのロレンス」で詳細に描かれています。

破壊された当時のままに残る駅や汽車、線路などの残骸がそのまま砂漠の真ん中に現存しているため各地で人気の観光スポットになっています。

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8. 1906年。建設中のヒジャーズ鉄道。

9. 1908年。ムアッザム駅の屋根に上に立つオスマン帝国兵たち。

現在、ヒジャーズ鉄道の軌道を使用しているのは「ヒジャーズ・ヨルダン鉄道」と「アカバ鉄道」の2つ路線のみ。

ヨルダン・アンマンに本社を置くヒジャーズ・ヨルダン鉄道は、乗客列車は月曜と木曜の午前8時に週二回、貨物列車は毎日1回のみアンマン(ヨルダン)〜ダマスカス(シリア)間を運行しています。

現在でも建設当時に導入された蒸気機関車が使用されており、ドイツ・イギリス製の他に日本車輌製造社の蒸気機関車も保存されています。またアカバ鉄道は、ヨルダン南部からアカバ湾へGE製ディーゼル機関車でリン酸塩を運搬しています。

街中を走るヒジャーズ・ヨルダン鉄道の蒸気機関車。
Jordan Hejaz Railways No.85 to Syria, Sep. 2010, v1 – YouTube

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また観光客を楽しませるためのツアーも開催されているようです。襲われている……
Hejaz Railway – Jordan’s Heritage Train. Arab Revolution Show – Tourist Attraction – YouTube

またこちらの写真は、80年前に廃線となり現在でもそのままの状態で放置されているフランス・パリの環状鉄道を撮影したものです。廃墟化した鉄道の雰囲気って独特なモノがありますよね。
80年前に廃線となりそのまま放置されているパリ環状鉄道の廃墟写真シリーズ「By the silent line」

ソース:Saudi Arabia’s Abandoned Hejaz Railway | Amusing Planet

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