人類の善意を信じて送り出されたアメリカ横断ヒッチハイクロボットが惨殺体で発見される

2015.08.12 23:28 by chaka

人間の善意はどこまで信用できるのか。「hitchBOT」はそんな永遠の問に答えを出すべく、通りすがりの人にヒッチハイク・ロボットを運んでもらってアメリカ横断を目指すというプロジェクトでしたが、開始後わずか2週間ほどでバラバラの惨殺体となって発見されました。

hitchBOTは、カナダの研究者が中心となってスタートしたプロジェクトでした。これまでにカナダ、ドイツ、オランダ各国での横断旅行を成功させており、今回はいよいよアメリカ東海岸から西海岸への旅を達成するところだったのですが……。

在りし日のhitchBOTさん。ネットと接続されており、カメラで写真を送ったりGPSで現在位置を知らせながら、ヒッチハイクを繰り返していく予定でした。
Ready for the USA on Vimeo

しかし2015年8月1日、ペンシルバニア州フィラデルフィアの路上で見るもむごたらしいバラバラのガラクタとなって発見されたのです。

EXCLUSIVE PHOTO: evidence of vandalized hitchhiking robot in #philly. #hitchBOTinUSA trip is over…. pic.twitter.com/VAjvGQzF3u

— AndreaWBZ (@AndreaWBZ) 2015, 8月 1

hitchBOTがTwitterに投稿した断末魔と思われるツイート。

Oh dear, my body was damaged, but I live on with all my friends. Sometimes bad things happen to good robots! #hitchBOTinUSA

— hitchBOT (@hitchBOT) 2015, 8月 1

誰がhitchBOTを殺したのか……実は事件の直前、炎上マーケティングっぽい投稿で有名なフィラデルフィアのユーチューバーの2人がhitchBOTを拾い上げて一緒にいたのです。

@edbassmaster & I just picked up a hitchhiking robot!! This night has gotten really weird. @hitchBOT pic.twitter.com/Q2ijplpAT1

— Jesse Wellens (@Jessewelle) 2015, 8月 1

この2人は「hitchBOTの殺害現場を偶然撮影していた監視カメラの映像を入手」として、どう見てもフェイクな動画をYouTubeで公開するなど、どんどん悪ノリしてさらに炎上していきました。
The Hitchbot’s Last Moments | FULL “Surveillance Footage” – YouTube