アートとデザイン

かつてルーマニアで最も豪奢な建築物と謳われ大いに賑わった「コンスタンツァ・カジノ」の廃墟写真


黒海沿岸に位置する港湾都市コンスタンツァは人口300万人を擁するルーマニア第4の都市。街の中にはギリシャ遺跡やモスク、教会、シナゴーグなど様々な文化の影響の後が色濃く残っており、その歴史は紀元前600年にまで遡ることが出来るほど。そんな中でも一際目立っている豪華な建築物「コンスタンツァ・カジノ」が撮影された写真シリーズです。

コンスタンツァ・カジノは、時のルーマニア王カロル1世の援助によって1904年〜1910年にかけて黒海沿岸に建設された建築物。当初ルーマニアの伝統建築で建てられる予定だったのですが、最終的には当時のパリを中心とした華やかな文化(アール・ヌーヴォー)に大きく影響を受けた非常に豪奢なデザインが採用されています。1910年に完成したコンスタンツァ・カジノは、ほどなくヨーロッパ中の裕福な旅行者やギャンブラーたちで溢れかえりコンスタンツァのシンボルとなっています。

しかし、2度の世界大戦やルーマニアの経済危機などが影響し徐々に客足は遠退いていったため、第二次世界大戦中には病院、旧ソ連占領期にはレストランと営業形態は違っていますが建物自体は利用され続けています。

そして、チャウシェスク独裁政権が倒れ民主化した翌年の1990年。老朽化によって修繕費があまりにも高額となったため遂に閉鎖されることになります。それから時が止まって25年の月日が流れています。

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これらの写真はフランスの写真家 Romain Veillon 氏の作品です。

地図でみるとこんな感じ。かなり黒海につきだしていますね。

こちらはコンスタンツァ・カジノを空撮した映像です。街の雰囲気やカジノの外観などがよく分かります。
The Casino Constanta Romania – YouTube

現在廃墟となっている旧共産圏の豪奢な建築物はたくさん存在しています。中にはちょっと近寄りがたい怖い所も……
恐怖心を煽られるヨーロッパ旧共産圏の廃墟と化したソ連感満点の建築物の写真集「Soviet Ghosts」

ソース:Romain Veillon » » Le casino de Constanta

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