アートとデザイン

世界中から観光客が集まるルーマニアの小さな村の不思議な墓地「メリー・セメタリー(Merry Cemetery)」


ウクライナにほど近いルーマニア北部のマラムレシュ県にある小さな村サプンツァには、ルーマニア国内だけではなく世界中から観光客がやってくる不思議な墓があります。「陽気な墓地(Merry Cemetery)」と呼ばれるこの墓地の一番の特徴は色彩豊かな墓碑。そこには埋葬者に関わることが刻まれています。

この墓地を創ったのは、サプンツァで代々続く木工彫刻家に生まれた地元の木工彫刻家 Stan Ioan Pătraș 氏(1908年〜1977年)。

1935年に初めて皮肉の効いた碑文を刻んだ墓標を製作しています。その後、村人たちに評判が良かったため、更に色彩豊かな天然顔料を使った絵も追加します。基本となる色はサプンツァ・ブルーと呼ばれる青色が使われ、その他の色はいろいろなことの象徴として使用されています。(緑色:人生、黄色:豊かさ、赤色:情熱、黒:死)

墓標に刻まれた碑文の一つはこんな感じになっています。生前の義理の母との関係性が書かれているのですが……色彩とは裏腹に内容はちょっぴりブラックです。

この重い十字架の下に横たわるかわいそうな義理の母

もし彼女がさらに3日生きていいたら、私がここに横たわり彼女がこの碑文を読んでいたことでしょう

ここを通りかかったあなた、お願いだたら彼女を起こそうとしないで。

もし彼女が家に帰ってきたら、私をものすごく怒ってしまうから。

それでも私は確実に行儀よく振る舞ってしまうはず。

そうすると彼女は墓地に帰らないと思うの。

親愛なる義母へ ここずっと居て!

Under this heavy cross
Lies my poor mother in-law
Three more days she would have lived
I would lie, and she would read (this cross).
You, who here are passing by
Not to wake her up please try
Cause’ if she comes back home
She’ll criticise me more.
But I will surely behave
So she’ll not return from grave.
Stay here, my dear mother in-law!

Pătraș 氏は亡くなる1977年まで精力的に創作活動を続け墓地には700作品が存在しています。

1. ちょびひげの男性と椅子に座る男性

2. 民族衣装を着た女性

3. 赤い車との交通事故で亡くなったのかも

4. いつも家の前の椅子に座っていたのでしょうか

5. 墓標の上部には十字架があります

6.

7.

8.

9.

10.

11.

ちなみにご近所のロシアにあるお墓は……。もちろん一部なのですがかなり凄いです。
ロシアン・マフィアたちのすごいお墓の写真いろいろ

ソース:The Dark Humor of Sapanta’s Merry Cemetery | Amusing Planet

関連記事

フランス・パリの地下深く600万人が眠る世界最大の地下墓地「カタコンブ・ド・パリ」 - DNA

イラクの聖地ナジャフにある数百万人が眠る世界最大・最古のイスラム墓地「平和の谷(Wadi Al-Salam)」 - DNA

冬の時代から脱却しつつある旧共産主義国家ハンガリーとルーマニアの人々や風景を捉えた写真シリーズ - DNA

さすがルーマニア、普通の自動車で長いパイプを運ぶ力技な方法 - DNA

ルーマニアのとある街角のすごいそり遊びの動画 - DNA

この記事をブックマーク/共有する


前後の記事

DNAをこれからもよろしくお願いします!

Facebook上のコメント一覧