アートとデザイン

Apple社のキーボードについてる「コマンドキー」アイコンの元ネタはコレだった


Apple社は時々大きなデザインコンセプトの変更を行う一方、シンボリックな要素については非常に大事にしてきました。「コマンドキー」アイコンは初代Macから残っているものの一つ。このデザインがどこから生まれたのか、デザイナーのスーザン・ケアが語っていました。


スーザン・ケアは初期のApple社のアイコンのほとんどをデザインしたグラフィック・デザイナー。「ハッピーマック」を始めとする、Appleの象徴的なアイコン群は彼女の作品となります。
Susan Kare – User Interface Graphics – Apple Mac Icons

ちなみにこちらもスーザンの作品。
Susan Kare – User Interface Graphics

さて、彼女が「コマンド」キーのアイコンを作ったのは初代マッキントッシュ開発中のこと。お絵かきソフト「MacDraw」のメニューを見たスティーブ・ジョブズが「リンゴのマーク多すぎ!なんとかして!」と言い出したためでした。

Macのデザイン思想では、ほとんどの操作にキーボードショートカットが設定されることになっていたのでこのアイコンをデザインしなくてはなりません。アイコンはマニュアルやキーボードなど周辺機器にも印刷されるため、締め切りまであと数日という中でデザインしなければなりませんでした。

そこで最初は「コマンド(指令・命令)」からこういうのを元にしてみたもののしっくりこず。

そして世界シンボル辞典をめくっていたところ、偶然このマークに行き当たったということです。

これは名所旧跡、キャンプ場などを表すスウェーデンの道路標識なのでした。
Command | Flickr – Photo Sharing!

さらに元ネタをたどると古城を上から見下ろしたところだったのです。

ピクセルアートにしてもなかなか収まりがよく好評だったので決定されたとのこと。現在に至るまで「コマンドキー」のアイコンはキーボードに印刷され続けています。

スーザン・ケアの講演の様子はこちらから。コマンドキーのアイコンについては8:00あたりから語ってくれます。
Susan Kare, Iconographer (EG8) on Vimeo

ソース:Folklore.org: Swedish Campground

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