照準・射撃をデジタル支援する自動小銃用デバイス「TrackingPoint AR Series」が予約受け付け開始
ほとんど銃を触ったことがない人でも1km近い距離のターゲットを撃ちぬくことが出来るようになる「デジタルスコープ」は急速に発達しています。その草分け的存在であるTrackingPointがいよいよ自動小銃向けの「AR Series」を発売します。
さて、アサルトライフル用TrackingPointシリーズはこういう混沌とした戦場でも使えます……という動画。
ポチっと1回押すとスコープの起動とモードの切り替えが行えます。「FREEFIRE」モードは単純な距離測定機能付きスコープとして使うものですが、もう一つの「Advanced」モードがキモ。
撃ちこみたいところに「タグ付け」すると距離や銃の傾き、弾丸などの条件で自動的に照準を補正してくれます。いったんタグがついたら引き金をギュっと握りこみます。
照準とタグが離れている間は引き金を引いても発射されません。呼吸や移動によって照準はブレブレになりますが、引き金を引いたまま照準をタグに触れさせると発射されます。
最も難しい引き金を引くタイミングを機械任せにできるので、銃身がちょうど標的を向いた際に発射され、精度が上がるというわけですね。
銃をきちんとささえるのが難しかったり、極端に上下に角度がついていたり、銃を左右に傾けなければいけないようなシチュエーションでもまったく問題なく照準を補正して発射してくれます。
姿勢の自由度は身を隠さなくてはならない兵士にはとても重要な要素ですね。
内蔵Wi-Fiで標的の映像をモニタすることもできます。射手と同じ物を観的手が見られ、ターゲットの取り違いを防ぐことができます。
モノがモノだけにTrackingPointスコープ単体ではなく、銃に組み込まれた状態での販売になります。バリエーションは5.56mmと.300 Blackout
それから7.62mmとなります。
以前のハンティングライフルバージョンのように重厚長大ではない自動小銃タイプではありますが、バッテリーを搭載しなければならない分銃床が大きく膨らんでいます。またトリガーを制御するメカニズムが、標準的なARレシーバーに「後付け」されている点も耐久性が心配にはなります。
また、TrackingPointのようなデジタルスコープはカメラがとらえた像を加工してファインダ内のディスプレイに表示させます。この場合、素通しの光学スコープとくらべてミリ秒単位の遅延が発生します。接近戦での素早い照準と射撃というよりは、中距離狙撃を行うマークスマンライフル的な用途が想定されているのではないでしょうか。
動画はこちらから。
TrackingPoint AR Series – Testing – YouTube
ところで元々TrackingPoint社は「長距離におけるバイソンなどの大型獣の狩猟向け」のようなイメージで宣伝を行っていたのですが、最近どんどんミリタリー色を強めてきました。この先どんな驚きのウェポンをリリースしてくるのでしょうか。
ソース:TRACKINGPOINT ANNOUNCES NEW AR SERIES RIFLES | TrackingPointTrackingPoint
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