アメリカ陸軍が新しい熱帯用ジャングルブーツを選定中
世界で一番贅沢な軍隊・アメリカ軍は、仮想敵が変わるとすぐに装備に反映させます。現在は砂漠主体ということで乾燥地帯向けのつくりのものがほとんどですが、次の矛先はどうやら太平洋圏になるようです。
アメリカ軍はイラク・アフガニスタンからの撤退が進める一方、次の戦場として環太平洋エリアを考えているようで今回の「ジャングルブーツ」の選定もそれに絡んだもの。
ジャングルブーツは濡れても乾きやすく軽量、通気性のよい素材で作られます。全革製のものは何度か濡れて乾かすのを繰り返すと割れてしまうため、コットン生地や合成素材などが用いられます。ソールのデザインも泥ですべりにくく、つまりにくいものが求められます。
こちらが現在選定が進む高温多湿地域用、いわゆる「ジャングルブーツ」のうちの一部として公開されたもの。他のメーカーからも多数出品されているものと思われます。
提示されていたのはおそらくRocky社のブーツ。
Jungle Boot – #RKYC002 Rocky S2V Jungle Boots
アメリカ陸軍では兵士のいる地域の気候や彼らの任務によって、それぞれ違うブーツを支給しています。こちらは砂漠・山岳地帯に派遣されている部隊に支給されているブーツ。いわゆる「登山靴」に近いデザインとなっています。
従来は同じデザインでも納入メーカーによってサイズや形状に微妙な差があったのですが、製造に用いる型を統一するなど改革を進めてきました。
陸軍で使用されるブーツはアメリカ製の素材を使いアメリカ国内で縫製されたものであり、かつ服装規定を満たすものであれば兵士が好きなものを選ぶことができます。しかし20年以上新兵をしごいてきたベテラン教官によれば「何百マイルも歩いてきたが、結局支給されるブーツが最もよいものだった」とのこと。
軍で使われているものは入札で一番安い値段がついた「安物」なわけですが、色々な工夫によってベストセラーになっているのです。
ソース:Army testing combat boots, camouflage patterns
トップ画像:Vietnam Memorial Jungle combat boots | Flickr – Photo Sharing!
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