アメリカ軍、魂の燃料「ピザ」の携帯用食料向け加工に成功
戦場における兵士にとって最も重要な「食事」。世界一贅沢な軍隊・アメリカ軍はとうとう「ピザ」を携帯用食料向けに加工することに成功しました。アメリカ人にとっては快挙です。
アメリカ軍で採用されている携帯用食料にはいくつか種類がありますが、メジャーなのがこちらの「MRE(Meal Ready to Eat – 調理済み食料)」。1袋が1食にあたり、レトルトパウチの主食にクラッカーや乾燥パン、スナックバーなど約1200カロリーほどの食料がはいっています。ユダヤ教のカシェルート、回教徒のハラルに対応したもの、ベジタリアン向けなど色々なメニューがあります。
このMRE、保存性に重きをおいているため3日も食べ続ければ飽きるシロモノ。戦場から投稿されたYouTube動画でも「MREのコーヒーはクソ」などディスるものをよく見かけます。
メニューは毎年見直され、改善されているものの兵士の要望をカバーしきれるものではありません。ピザは毎回要望のトップにくる物なのですが技術的困難からずっと見送られてきました。
チーズ、土台、ソース、具材が最高気温80度、最長3年間保存MREの保存基準を満たしつつ食感を損なわないようにするにはどうすればいいか。冷凍食品ではよく見かけるピザですが、超長期保存可能な真空パックでこれを実現しなくてはいけません。
特にソースの水分が問題で、これが土台にしみこんでしまうとパリパリ感が失われピザと呼べないものになってしまいます。今回、食用の高分子ポリマー層をソースと土台の間に置くことでこの問題を解決、先日ワシントンで行われた陸軍の展示会にて披露されました。
正式な導入にはまだ数年かかるものの、MREのメニューにピザが追加されるというメドがたちました。
具は今のところペパロニだけですが、種類・形状などこれからもテストしていくということです。
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