CG不使用・全部DIYでスター・ウォーズ第1作のラストシーン、あの「トレンチ・ラン」を完全再現した比較動画
以前「マトリックス」のバレットタイムを人力で再現した動画をご紹介しましたが、今度は「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」のラストシーン、帝国軍の巨大要塞デススターに突入し、プロトン魚雷を撃ちこむあの名場面を、CG一切ナシの切ったり貼ったりで再現します。セリフのシンクロ率に震撼します。
まずは再現動画から
Star Wars – “Death Star Trench Run” – Homemade with Chris Hardwick (Comparison) – YouTube
パっと見た感じ、どうでしょう。チープなんだけどスリルがあって、どこがチープなのか分からない……という不思議な感覚に襲われます。
前回の「マトリックス」完全再現に続いて、こちらも詳細なメイキングが紹介されているので、その正体に迫ってみましょう。
Star Wars – “Death Star Trench Run” – Homemade with Chris Hardwick (Behind The Scenes) – YouTube
フレーム単位でセリフを合わせているところに愛を感じます。ちなみにサントラは監督が全部歌って録音しているという芸達者仕様です。
例によって小道具はそこらへんのものを使ったそれらしいものに。
かっこよかったコックピットシーンは、実はこんな感じでした。
流れる背景の作り方はかなりアイディアもの。巨大ポリバケツに壁の絵を描きます。
2つ並べて回すと、ものすごく立体的な背景が出来上がります。
最も重要なトレンチ(塹壕、ミゾ)は、ダンボールのミニチュア製。
カメラではなくミゾのほうを引っ張って動かしているので、カメラは止まったまま。背景の宇宙がブレないという仕組みです。
窓枠をかぶせればあっというまに出来上がり。
さっきのポリバケツを片側だけ使うと緊張感のある追撃シーンに。
元ネタのほうはコンピューターグラフィクスの画面ですが手作業で再現。これをiPhoneで撮影し、再生しているところを別のカメラで撮ってインターフェイス風にしています。
ワイヤーフレームというかヒモ。
本来ならボリューム調整の「ツマミ」で押すものではないのですが、力を入れた瞬間にライトで照らすと押しボタンのように見えます。これも面白いアイディアですね。
御覧のように本当にチープな工夫で撮影されているのですが、スピード感やスリル感はまったく損なわれることがありません。元ネタのカット割りのうまさ、構成のうまさが再び確認できるとともに、再現スタッフの愛を強く感じる動画でした。
それでは、メイキングをふまえて本編はこちらから。作り方を知ってから見ると「ほんのコンマ数秒のシーンにここまで力を入れていたのか!」とまた違った感動が得られます。
Star Wars – “Death Star Trench Run” – Homemade w/ Chris Hardwick from Nerdist – YouTube
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