世界の運命を委ねられた少年の成長を描く映画「エンダーのゲーム」予告編
文明を滅ぼし、地球を我がものにしようとする異星の生命体「バガー」との2度にわたる戦いに勝利した地球人。やがて来る「3度目」の侵略を防ぐべく、人類史上最高の軍司令官を養成すべく設置されたバトル・スクールに「運命の子」エンダーことアンドリュー・ウィッギンがやってくる……という色あせない名作「エンダーのゲーム」が映画化、2013年11月1日の公開です。
この予告編は「超ネタバレ」になっています。なるべくネタバレを避けて書いていますが、まだ原作を読んでいない人は注意が必要です。
地球を襲う謎の敵「バガー」の襲来を2度までは退けた地球。
おそらく3度目となる究極の戦いを生き延びるには人類史上最高の軍司令官、すなわち戦いを終わらせる者<エンダー>が必要となる。
そこで軌道上には「バトル・スクール」が作られた。
世界中から素質のある子どもを集め徹底的な軍事教育を行い、競わせるというもの。
子ども達は今まで人類が考えもしなかったような戦術を編み出すことを期待されている。
競争のなかで次々に生まれる新しい戦術、そして淘汰され地球に戻される子ども達。
そとの社会とは隔絶された閉鎖環境で、熾烈な模擬戦闘が繰り返されていた。
アンドリュー・ウィッギンはウィッギン家の末っ子。エンダーはアンドリューの愛称でもある。子どもを2人しかもうけられない未来社会で<サード>である彼の存在が許されたのは、彼が生まれ持つ才能ゆえであった。原作では6歳で戦いに参加しますが、もう少し年齢が高いように見えますね。
バトル・スクールで次第に頭角を現すエンダー
模擬戦の中で激しい敵意と、そして友情が育まれる。
子ども達を追い込んで、自分達のために戦わせるのは本当に正しいことなのか苦悩する学校の管理者達。
姉、バレンタインとの別れを惜しむエンダー。
名前以外の正体が一切不明なバガーとの、いつ始まるとも知れぬ「最後の戦い」に備え、終わりのない訓練の日々が続く。
そもそも「バガー」とは何者なのか、本当にそんな戦いの日々がやってくるのか。
衝撃のラストは必見です。
閉鎖環境の中で訳もわからず訓練に放り込まれるエンダーの姿は、そのまま訳の分からないルールの世界と私達の姿でもあります。いかに自分の運命を受け入れる強さをもつのか、優れたSFだけがもつ生き方への指針が「エンダーのゲーム」には確かに存在しています。
「読んでおきたいSF」的なランキングには必ず姿を見せる定番であり、内容はいささか古くなってきた部分もありますが、読んでおいて確実に損はない作品です。映画でどこまで表現されているのか楽しみですね
動画はこちらから。
ENDER’S GAME — Trailer – YouTube
関連記事
すべての物語はつながっている……SFの歴史をまとめたインフォグラフィックスがすごい - DNA
やっぱりSFは最高だ、SF映画の強烈なシーンを100個以上つないだリミックス動画「Science Fiction: A Supercut」 - DNA
フィリップ・K・ディックの歴史改変SF「高い城の男」がリドリー・スコットによってミニTVシリーズへ - DNA
SF映画の「未来っぽいシーン」をとにかく詰め込んだコンピレーション動画「The Future」 - DNA
SF映画のヘルメットだけ集めたフェチ向けマッシュアップ動画「Helmet Oddity」 - DNA
1960年代の最先端「ベル研究所」のSF映画のような内部写真いろいろ - DNA