「Apple以外」からリリースされた世界初の携帯用マッキントッシュ「Walkmac」の画像
2013年現在、Apple社のOSが動くのはApple者が開発したハードウェアのみですが、その昔はサードパーティ製のハードウェアもたくさんありました。今回紹介する「Walkmac」もその一つ。純正の「Macintosh Portable」よりも2年早く登場した世界初の携帯用Macintoshです。
Colby Systemsから「Walkmac」が登場したのは1987年。純正のポータブルMac「Macintosh Portable」のリリースが1989年ですから当時としてはまさに先進的なプロダクトでした。
中身はデスクトップ機のMacintosh SEのマザーボードをそのまま使用していました。
隣のMacBook Airが冗談のように薄く感じます。でも性能差はすさまじいものがあります。時代の流れですね。
コネクタもなんだか懐かしく巨大なものがたくさんついていますね。
ごっつい持ち手はついにラップトップPCの世界で流行することはありませんでしたね……AppleのiBookやPanasonicのToughbookシリーズ、Let’s NoteやSONYのVAIOなど、一部などでしか採用されませんでした。
システムが入ってない表示。
「Walkmac」は内部バッテリで駆動する世界初のMacintoshでした。今でこそクラウドでデータを共有して、どこでも同じPC環境で仕事ができるというのはごく当たり前ですが、当時としては「環境を持ち運べる」というのはものすごいことだったそうで、Colby Walkmacも大層売れたそうです。
当時のApple社は「ポータブルのMacを発売するつもりはないのか」という問い合わせに対しColby社の電話番号を伝えていたとのこと。純正の「Macintosh Portable」が発売されからも、CPUパワーはWalkmacのほうが高かったのでそのまま販売が続けられました。
その後、デスクトップ機「SE」が「SE30」にパワーアップした時にWalkmacも新製品をリリースしますが、「Walkman」の商標を持っているソニーに訴えられかけたため、名称を「Colby SE30」に変更して販売が続けられたそうです。
まだAppleが互換機に対する態度をどうするべきかはっきりしなかったことは、なかなか面白い製品がありました。ポータブル機で有名なのは「Outbound Laptop」でしょうか。
ROMが供給されなかったため、動くMacの実機からROMを取り出す必要がありましたが、それでもまだMacintosh Portableより割安感があったそうです。
Uncle Roger’s Computers — Outbound Laptop
円筒とスライドを利用したユニークなポインティングデバイスや、ディスプレイとキーボードは赤外線で接続される点など、非常に未来的な製品でした。
Outbound Laptop System
ソース:Walkmac revisited: The inside story of the ‘first’ portable Mac | Fully Equipped – CNET Reviews
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