パイ菓子を銃の形にかじって停学になった少年、全米ライフル協会の終身会員権を贈られる
銃の賛成派も反対派も相当カリカリしているアメリカでは、幼稚園でヒーローごっこが禁止されたり、想像上の敵に想像上の手りゅう弾を投げた男の子が停学になったりしています。そんな中、お菓子をかじって銃の形にした8歳の男の子の停学処分の取り消しを求めるキャンペーンで、全米ライフル協会の終身会員権が贈られました。
事件の内容もキャンペーンの内容もかなり意味不明ですが、あらましは以下の通り。
メリーランド州に住む8歳の少年、ジョシュ・ウェルチ少年は学校のおやつの時間に、パイ菓子を銃の形にしたことについて、小学校から2日間の停学処分を受けました。
これに対し両親は小学校に抗議、記録から処分を抹消するよう訴えを起こしました。この資金を集めるためにキャンペーンを展開していましたが、メリーランド州の下院議員が「自分の選挙区でこんなことはあってはならない」と、550ドル(約5万5千円)かかる全米ライフル協会の会員権を少年に贈呈したのです。
当のジョシュ君は贈呈式で会員権を受け取った後、すぐにスマートフォンのゲームに熱中してしまったそう。全米ライフル協会がなんなのかも知らないということで「みんな『なんであんなことしたの?』って聞くけどそんなの分からないよ。もうやめてほしいな。たぶん45年くらい続くんだよ」と温度差に混乱しているようです。
なお、ジョシュ君の弁護士は裁判で「アイダホ州やフロリダ州のほうがより銃の形に似ている」と抗議を展開。いったいどのような結末になるのでしょうか。
ソース:Maryland boy suspended for gun-shaped pastry is now lifetime NRA member | Reuters
NRA membership given to boy suspended in pastry incident – baltimoresun.com
Republican buys suspended 8-year-old lifetime NRA membership
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