マイクロソフト、GPSで「危険なエリア」を避ける技術の特許を取得
歩行者向けナビゲーションソフトではいかにして知らない道でも安全性を確保するか、が大事になります。マイクロソフトは様々な統計データをルート計算に含め、危険なエリアを避けるアルゴリズムの特許を取得しました。
これは2007年の12月に出願されていた「歩行者用ナビゲーションソフト」に関する特許で2012年1月3日に有効となったもの。自動車向けナビゲーションソフトでは走行距離や渋滞データが重要になりますが、歩行者向けナビでは脆弱な人間が使用することを考慮し、ルートの安全性の高さも重要になります。
マイクロソフトの特許では、最新の犯罪統計や気象・地形データを組み合わせ「危険なエリアや気象条件が厳しい場所」を避けるようなルートを提示したり、公共交通機関の利用を組み合わせたルート作成アルゴリズムについて触れられています。
さらに特許概要中にはルート決定のためのデータに「広告・宣伝」も含めることも可能である、という面白い記述があるのもポイント。屋外広告が張り出されている場所やプッシュしたいお店の前を通ったり、あるいはゲリライベントが開始される時間をピンポイントで狙うルートを(おそらくそれとなく)提示したりしてくれるのだと思います。
街歩きの魅力は、面白いお店や物との偶然の出会い。マイクロソフトのこの歩行者ナビの特許は、これを華麗に演出するものになるのでしょうか。それとも新たなステルスマーケティングの温床となるのでしょうか。注目していきたいところです。
ソース:United States Patent: 8090532
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