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15万ドルで人工衛星を買い取って無料インターネット接続の提供を目指すプロジェクト「Buy This Satellite」


先進国では既にインターネットは「なくても困らない」から「ないと困る」状態にシフトしつつあり、ネットにアクセスできる人とできない人で生活に格差が生じるケースも出てきました。そんな中、世界中の人に無料のネット接続を提供するため、倒産した通信会社の人工衛星を15万ドルで買い取ろうというNGOが現れました。


インターネットは情報提供の手段としてもっとも安価で効果の高いもので、先進国ではニュースをはじめとしてあらゆる情報が一気にこの新しいメディアに集中しつつあります。

その中には求人情報や行政手続など生きていくのに不可欠なものも含まれます。ところがこうしたものを最も必要とする貧困層は、インターネット接続に必要な費用をまかなうことができず、情報を利用することができません。

また、発展途上国には回線そのものが存在しないところがまだまだ多くあります。例えば風力発電のための風車を手作りするために、Googleで設計図を検索する……私達にとってごく当たり前のアイディアをインフラの欠如のために実行できない人がまだまだたくさんいるのです。

つまり、インターネット接続というのはもはや、限られた人のエンターテイメントではなく基本的人権の一部となりつつあります。

そこで「BUY THIS SATELLITE」では、2010年10月にチャプター11を適用されたTerrestar社が運用していた「Terrestar-1」を15万ドルで買い取り、発展途上国を中心としたインターネットインフラの無い国にネット環境を無料で提供するというプロジェクトを立ち上げ寄付を募っています。

必要最低限の速度の有線・無線ネット接続を提供することを計画の目標としており、運用費用は高速な接続オプションの提供することで回収するプランとのこと。こうして途上国におけるインターネットビジネスを促進させることも計画の一環と考えているそうです。

こちらは「BUY THIS SATELLITE」のCEOコスタス・グラマティスによるTEDでのスピーチ。
YouTube – TEDxAthens – Kostas Grammatis – A Human Right

15万ドルという費用の根拠(1999年に経営破綻したイリジウムの経営資産は2500万ドルで売却された)や、そもそも現在北米をカバーしているTerrestar-1を移動できるのか?という技術的な問題、軌道の空きがあるのかどうかなどいろいろクリアすべきことは多そうですが、夢のあるプロジェクトといえそうです。

ソース:BUY THIS SATELLITE – Connect Everyone.

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