科学と技術

安全のための最後の砦、究極の信頼性が求められるジェット旅客機のブレーキをテストする動画


たくさんのお客の命を預かるジェット旅客機は万全の信頼が求められる機械。最後の砦となるのがブレーキですが、実はものすごく厳しい条件でテストされています。ボーイング社が行なった試験の動画が公開されていました。


もし離陸直前、なんらかのトラブルがあってストップしなければならなくなった時、ブレーキが確実に効かなければ何百人という乗客の命に関わります。そこで、かなりギリギリの条件でテストが行なわれます。

条件その1:テスト時は100%摩耗したブレーキを使用する。

条件その2:燃料をいっぱいまで積み込み、なるべく重量を増やす。とにかく、重たく止まりにくくした状態でブレーキのテストが行なわれます。

そして434トン、時速320kmでフルブレーキング。このときエンジントラブルを想定して逆噴射は使用されません。車輪のブレーキのみを使った真剣勝負です。

限界の200m手前で無事にとまりました。奥側の車輪、ホイール内側のブレーキが真っ赤に焼けています。いったいどれだけの力が加わったのでしょうか……。

この後消防隊が到着しますが、5分間は触らない決まり。小さな空港では空港備え付けの消防車がなく、自治体の消防を待たないといけないことがあるので、それを想定したタイムとなっています。

タイヤの爆発を防ぐため、特殊なバルブで空気を抜いてから冷却開始。この後ブレーキとタイヤは交換されますが、他の部分にはなんの問題もないそうです。

動画はこちらから。

こちらは機内に設置された計測用機材の説明ビデオ。

ソース:Boeing 747-8 performs ultimate rejected takeoff (Video)

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