科学と技術

可変ウィングを採用した超高級スーパーカー「Zonda Pagani C9 Huayra」


2011年からF1では走行中にウィングの角度を変えられる可変ボディワークが許可されるようになりましたが、それと同様のメカニズムで空力を自由に操るスーパーカー「Pagani C9 Huayra」がデビュー、画像が公開されています。


Huayra(ウアイラ)の名前は南米・アンデスの民に雨や風を自由に操る神として信じられている「Huayra Tata」から。ボディに4基のアクティブフラップを装備し、空力特性を自由に変えられるところから名づけられたと思われます。

700馬力・1000NmのツインターボV12エンジンをミッドシップに搭載し、最大加速は1.5G以上。飛行機の離陸速度並となる最高時速370kmで走行が可能です。

年間20台の限定生産で100万ユーロ(1億1千万円)とお値段もすごいことになっていますが、やはり好きな人は買うのでしょうか。




パワーを生かすピレリ製の特注タイヤ。

チタン製のエキゾーストは計10kgと軽量。

エンジンはメルセデスAMGが供給するM158・5980ccの60度V12エンジン。一つ一つに組み立て担当者のサイン入り。

ガルウィング・ドアがボディに深く切れ込んでいるため、剛性の確保をすべく新開発の複合材とZonda Rで培われた技術が投入されました。燃料タンクは最も安全なドライバーの後ろに設置され、さらに防弾シェルで守られています。筋交いに入れられたクロモリ鋼のフレームはサスペンションが効果を最大限に発揮できるようなっています。さらに徹底した軽量化も行われ、全体の重量はわずか1350kgとクラス最軽量級になります。

重量増となるダブルクラッチをあえて採用せず、Xtrac製のシーケンシャル7速ミッションにデュアルプレートクラッチを採用。

そして最も特徴的なのがこのフラップ。車の4隅に装着されておりECUやABS、加速センサなどの情報によって動的に空気の流れを調整します。例えばフルブレーキング時には前部サスが持ち上がり、リアフラップが上がることで姿勢を水平に保ち、リア荷重によってブレーキングの効率を上げます。

もちろん内装は超豪華。レザーシートにアルミのダッシュボードパネル、中央に設置された多機能ディスプレイなど所有する喜びをくすぐります。

お披露目は今から1ヵ月後、イタリア・ジェネバで行われる予定です。

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