ネット・PC

コンセントのように壁に埋め込んで使うPC「JackPC」


遠隔地にあるコンピューターの処理能力をネットワーク経由で利用するクラウドコンピューティングが最近大きな流行を見せています。アプリケーションやデータを中央で一括管理できるため、セキュリティを強化しやすく故障にも強い、と長所が多いのですが「どうせなら机のパソコンを全部壁に埋め込んでしまえばスペースも節約できるんじゃないか」というコンセプトのもと「埋め込みパソコン」を開発した企業があります。


JackPCを開発したのはさまざまなシンクライアント機器をリリースしているChip PC Technology社。

こんな感じでカベやデスクに埋め込んで利用します。床に埋め込むこともできるとのこと。同社資料では「盗難にも強い」としています。

クラウドコンピューティングで用いられるPCは最低限の処理能力を持たせればこと足りるため、CPUはRMI Au 1550(500MHz RISCプロセッサでx86系で1.2GHzに相当)でメインメモリ128Mb、ストレージは256メガバイトと絞ったスペックになっています。これによって省電力化・小型化を実現。

こんな感じで設置。電力供給は一般的な方法に加え、イーサネットケーブルから行う「Power Over Ethernet」にも対応。

作動するOSはWindows CEまたは独自ディストリビューションのLinux。ディスプレイとの接続にDVI/D-Sub 15Pinが選択でき、デュアルディスプレイも使用可能。VNCクライアントが標準でインストールされているのでリモートデスクトップで遠隔地のPCを操作することもできます。

「Googleアプリ」などのように、クラウドにデータもソフトウェアも置くと安全な上、ネットワークさえあればいつでもどこでも同じPCやデータを利用できるのでかなり便利。今は企業が中心ですが、もうすぐ個人がクラウドを利用する日が当たり前になってくるのかもしれません。

ソース:Thin Clients Solutions – Chip PC Technologies

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