アメリカでただ1ヶ所4つの州境が集まる「フォー・コーナーズ」記念碑を見に行く
地図を眺めていると、ちょっと興味をひくような地形がいくつか見つかるもの。州境が交わっているところなどは、いかにも何か面白そうなものでワクワクしてきます。今回訪れた「フォー・コーナーズ」は、アメリカ国内で唯一、4つの州境がクロスしている所なのですが、いったいどのような場所なのでしょうか。
「フォー・コーナーズ」は全米で唯一、4つの州境が十字を描いて重なる場所。地理的には西部の砂漠の境目あたりになる、アメリカでも最も辺鄙な場所の一つ。
どれくらい辺鄙かというと、どこにでもあるはずのマクドナルド店舗の密度が最も低かったりします。
アメリカで「あらゆるマクドナルドから一番遠い場所」はこんな感じだった – DNA
場所が場所なので、どこかの空港から一気に到着というわけにもいきません。近郊で大きな街というとコロラド州デュランゴ、あるいはニューメキシコ州ファーミントンですが、これを昼に出て夕方に着くかな、というところ。地平線が見える道路をひたすら走ります。
なんにも無いように見えて実は広大な牧場、誰かの持ち物だったりもします。たまに「見えるところ全部売出し中」みたいな看板も立っていたり。
風景が変わらないドライブほどつらいものはありません。なぜかこの景色で携帯電話はつながったりするので、Twitterなどやりながら頑張ります。
そういうわけで「フォー・コーナーズ」に近づくと……何かありますね。
すごくドラクエ感高いモニュメントがありました。
旅の扉がありそうな広場になっています。
これが……州境ですね。
GPSで見ても間違いなく「フォー・コーナーズ」
すなわちニューメキシコ州
コロラド州
ユタ州
アリゾナ州ですね。
西部劇の景色として有名なモニュメント・バレーの近所でもあり、風景は中々にワイルド。
ほんの数年前までは本当にモニュメントしかない場所だったらしいのですが、今の周囲はぐるっとネイティブ・アメリカン達の営む土産物屋になっています。
この辺りのほとんどはナバホ族の保留地であり、現在もナバホ・ネイションが管理しています。彼らからすれば、白人が後からやってきて自分たちの土地に勝手に境界を引いて公園にしてしまった……ということで、結構複雑なものがあるようです。
この記念碑公園は19世紀末ごろに作られたのですが、当時は何度も立てた石碑が壊されたので、碑を真鍮製にしたり周りをコンクリートで固めたりという「領土争い」があったとのこと。州境が4つ集まっただけの場所、と言っても色々な由来があるものです。
「また来てね」の看板もちょっと寂しく見えますね。
なお、周りには本当に何もないので来た道をそのまま引き返してもどこか先に進んでもこんな風景が続きます。
関連記事
びしっ!とキレイに分かれているアメリカ・メキシコ国境の写真25枚 - DNA
ウェイトレスさんが全員実弾入りハンドガンで武装しているレストラン「シューターズ・グリル」に行ってきた - DNA
砂漠に人工的に作られた2つの都市、ドバイとラスベガスの昔と今 - DNA
最速直線番長決定戦、広大な塩湖で行なわれる直線レース「ボンネビル・スピードウェイ 2011」の写真21枚 - DNA
アメリカで「あらゆるマクドナルドから一番遠い場所」はこんな感じだった - DNA