科学と技術

1000万ドルかけて猫をスパイに改造したCIAの極秘計画「アコースティック・キティー」


CIAの科学技術部といえば冷戦中にマインドコントロールやら超能力やらを本気で研究していた人たち。そんな彼らにかかれば猫を改造してスパイに仕立て上げるなど「ほんの思いつき」に過ぎないのかもしれませんが、実際のところ今の目から見てもぶっとんだことをやっていたようです。


これは、アメリカ中央情報局CIAが冷戦まっただなかの1960年代に推し進めた計画。あらゆる手段を使って情報を得ようとしていたCIAの科学技術部の誰かが「猫に盗聴器を埋め込んでクレムリンやソ連大使館に潜入させればいいのではないか」というすさまじいアイディアを思いついてしまったことからスタートしたようです。

猫は体内にマイクとバッテリー、尻尾にアンテナを埋め込まれ、さらに途中でネズミを追いかけてしまわないよう空腹感を感じなくする手術が行われました。さらにちゃんと忍びこんで帰ってくるという、猫の限界に近いように思える調教もほどこされました。こうした改造・訓練にかかった費用は1000万ドルとも2000万ドル(当時のレートで36億~72億円)とも言われる巨額なものでした。

そして猫は最初の任務の日を迎えます。それはワシントンD.C.のソ連大使館の近くにある公園。ベンチに座る2人のそばまで忍び寄り、その会話を盗聴するというものでした。しかし猫は放たれてすぐにタクシーに轢かれ死亡。その後、他の猫を用いたテストも同じような結果に終わりました。

結局「失敗。完全な浪費」と結論付けられ1967年に計画は中止となりました。それでは、この計画に関して2001年9月に公開されたCIAの内部文書を見てみましょう。

メモ:訓練されたネコを「」のために使用することについての「」所見

1. 「」に使用するために訓練された「」ネコの最終試験の結果、計画は特殊任務に関する我々の要求水準に達していないことが確認された。

訓練手法や装備について再三の確認により、「」に関する訓練自体は可能であると考えられる。しかし「」について「」の状況下では(訳注:効果を?)視覚化できないことが分かった。

2. また「」については実現の可能性があることが分かった。これ自体は科学的な進歩であるといえる。猫が「」のために短距離の移動をするよう訓練することが可能であるという知見によれば、その他の「」な猫が同じように「」に接近するよう訓練するのは不可能であるというのは間違いであるといえる。

しかし環境上・保安上の理由から、実際にこの手法を「」に用いることについては実用的でないと言わざるを得ない。

3. この問題についての本計画の指導者達は偉大であり。とりわけ「」の努力と想像力は、科学的開拓者の模範であるといえる。

要するに「がんばったけどどう考えてもムリ。言いだしっぺの○○の発想にはちょっとついていけない」ということになります。いつの世も天才というものはいるものですね。

ソース:Acoustic Kitty – Wikipedia, the free encyclopedia

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