アートとデザイン

廃墟となって静かに時を刻むニューヨークの古い劇場「キングス・シアター」


1929年にニューヨーク・ブルックリン地区に建てられた「キングス・シアター」の豪壮な内部の画像です。1977年に閉鎖された後朽ちゆくままになっており、かなりダメージが入ったアールデコ調の内装がいかにも退廃的な雰囲気を醸し出しています。


「キングス・シアター」は演劇や映画をかける総合劇場として近隣の住民に親しまれてきました。また、地元の学生の格好のアルバイトの場でもあり、若き日のバーバラ・ストライサンドやシルベスター・スタローンが働いていたことでも知られています。

待合ロビー。20世紀前半に流行した「ムービー・パレス」という様式にのっとり、重厚なアールデコ調の装飾が施された豪華な建物だったようです。

メインフロア。

二階席から舞台を眺める。

天井にもかなりの装飾が施されていますが、長年放置されていたためかなりダメージを受けています。

映写室。1970年代、周辺人口の減少や維持費の高騰によって経営が苦しくなります。スター・ウォーズやジョーズといった大作を上映することができず、もっぱらB級ホラー映画やカンフームービーばかりがかけられたことも観客の減少につながっていたようです。

1977年に閉鎖・売却され、色々な所有者の手を転々とした後1979年にニューヨーク市の所有物となりました。それから30年以上の間放置されていましたが、2010年2月に7千万ドルを投じてリノベーションされる計画が発表されます。再建後は演劇を主にかける劇場になるということです。

その他の画像は以下から。

ソース:Loew’s Kings Theatre | After the Final Curtain

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