アートとデザイン

「モノポリー」「海戦ゲーム」……ボードゲームの電子化に批判の声


先日、古いコンピューターゲームや非電源系ボードゲームの映画化が進行していることをお伝えしました。古いブランドをリサイクルして利益に繋げるのは企業としては当たり前なのですが、ゲームの面白さをスポイルしてしまっては意味がないのでは。


先日、ハスブロ社は有名ボードゲーム「モノポリー」に、ゲーム内でのお金のやりとりなどを自動化してくれるコンピュータータワーを追加しました。

「モノポリー」は双六をベースに、盤上の土地を買い占めたり開発をしたりするゲームですが、独占が進み誰かが勝ち始めると逆転が難しくなるという問題が指摘されていました。この新型モノポリーではオークションや競馬といったイベントがランダムに発生するそうですが、おそらくそうした問題に対応するためだと考えられます。

しかしこのようなボードゲームの面白さは、ルールにない行為でも双方が合意すれば成立させてもよい、というファジーさでしょう。これがなんともいえない勝負の綾を生むのですが、こうした電子化で交渉の余地が少なくなるなら、それはもう違うゲームです。オリジナルのゲームの名前を冠する意味がなくなってしまうのではないでしょうか。

ことはもっと単純な「海戦ゲーム」でも同様です。

日本ではあまりメジャーではありませんが、アメリカでは小学校の教室にも置いてある「海戦ゲーム」。相手に見えないようにマスに軍艦を置き、互いに相手のマスの座標をコールして全ての軍艦を沈めるまで戦います。
Battleship | Flickr – Photo Sharing!

このゲームには、ほぼ交渉の余地がありません。しかし電子装置を持ち込むことでやはりゲームの面白さがスポイルされます。

例えば「スパイ機」で相手の場所が分かるなどの新機軸があるのですが、派手なコンピューターゲームに親しんだ子ども達にとっては退屈でしょう。対戦するだけならインターネットに勝るものはないのです。

また、大人は余計な演出をつけなくとも十分楽しむだけの経験を積んでいます。ターンごとにボタンを押さないと次にいけないまだるっこしさは確実に興を削ぐと思います。

ユニットが共通のようにみえるモノポリーと一緒に出して、大量生産でコストを下げる……という意図を感じます。

日本で人気の非電源系ボードゲームと言えば「野球盤」や「魚雷戦」ですね。
YouTube – 魚雷戦ゲーム

いずれもパチンコ玉を実際に転がして遊ぶほどよいアクション性があるもの。コンピューターで派手な演出はいくらでも付けられると思いますが、あの独特な雰囲気はきっと出せないでしょう。本来のゲーム作りはこの雰囲気を作りこんでいくことだったのが、最近は忘れられているようです。

今一度、何がゲームを楽しくするのかということについて、考えを改めるべきではないでしょうか。

ソース:Oh no, Battleship gets the electronic tower treatment as well | DVICE

Monopoly’s New Tower of Power – NYTimes.com

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