不法入国者を探して電撃を加えるドローンを作ろうとしたスタートアップ企業が炎上
人間に危害を加えることができる無人運用ドローンについては、政府による人権の弾圧に用いられる可能性がある……とディストピア的SFでよく語られていますが、それを地で行くようなドローンを開発しようとした、とあるスタートアップ企業が炎上していました。
問題となったのはThe Intercept紙が入手したこちらのプロモーション動画。
Blake Resnick claims that Brinc was founded “in large part” as a lifesaving response to the 2017 Las Vegas mass shooting. But a company promo video reveals a different vision: selling Taser-armed drones to attack migrants crossing the U.S.-Mexico border. https://t.co/ZMBfDb8sqH pic.twitter.com/k3pnN2uubA
— The Intercept (@theintercept) December 14, 2021
この動画は法執行機関向けに各種ドローンを開発・納入しているアメリカ・ネヴァダ州のBRINC社が2018年に制作した、とされるもの。アメリカ=メキシコ国境の荒地にて当時18歳の若きCEO、ブレイク・レズニック自身が、国境警備支援システム「ウォール・オブ・ドローン」を用いて、国境を越えてくる不法入国者をいかに探知、追跡し、遠隔で尋問、テーザーで拘束できるかを解説します。
先のトランプ政権ではメキシコ国境に長大な壁を作る計画がありましたが、山岳部など地理的に実現な困難な地域もありました。レズニックはこれに着目し、数百基のドローンで国境からの侵入を防ぐ「ドローンの壁」を売り込むつもりであったようです。
BRINCはシリコンバレーのベンチャーキャピタルから合計2500万ドルを調達するなど急成長中、CEOのレズニックも数々のメディアに取り上げられるなど注目されている中で、このような動画が流出したためSNSを中心に炎上。BRINC側は「こうしたシステムは実際には完成に至らなかった」と謝罪を表明しています。
作ろうとしたものがひどいのはもちろんなのですが、こんなにどんなものでも炎上しがちな昨今、広報のノウハウはもっと知られてもいいのではないでしょうか。
オバマ大統領の不謹慎写真がTwitterで炎上 – DNA
ソース:Video: Brinc Pitched Tasing Migrants From Drones
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