放射性崩壊を使ってランダムな乱数を生成するシステムを自作してみた動画
電子計算機を使ってランダムな数を生成するのは簡単そうで結構難しいもの。なので本当にランダムにするために色々とユニークな手法があるのですが、こちらの人は「シュレーディンガーの猫」の思考実験でおなじみ、放射性崩壊で発生した放射線を用いて乱数を生成しています。
原子的に不安定な物質が放射線を放出して安定な物資に変化するのが放射性崩壊。このタイミングはまったく不規則なので、これを利用して乱数を生成します。まずガイガーカウンターの下に放射性物質のトリウムを置き、放射線をキャッチ。
トリウムからの放射線や宇宙線などをキャッチしたらその時の時間を記録し、4回分の間隔を比較して最終的に0か1かを出力します。
動画はこちらから。
Using radiation to generate random numbers – YouTube
他にもラバランプのうねうねとした光を撮影し、その色や明るさを乱数に用いたり、こんな風に人間の気まぐれに頼るといった方法もあります。現代的なセキュリティになくてはならない技術だけに、奥が深い世界です。
ユーザーみんなでランダムな「1」と「0」のバイナリを作るプロジェクト「zeroone.io」 – DNA
ソース:Making true random numbers with radioactive decay – Dilettante
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