「超そっくりさん」候補をたてて対立候補を妨害するロシアの選挙戦の激しさがよく分かる画像
選挙の行方が文字通り生死を左右する人がいる以上、選挙戦は激しくなりがち。しかしこの度、ロシア・サンクトペテルブルグの州議会選挙を舞台に繰り広げられているある選挙戦術が、どう考えてもルール違反に見えるのに合法として通されてしまったのが、ロシアの政争の激しさを感じさせるとして話題となっています。
サンクトペテルブルグで9月中旬に行われる州議会選挙に出馬する野党・ロシア統一民主党のボリス・ラザロヴィッチ・ヴィシュネフスキー氏(一番右)が「選挙で私のドッペルゲンガーが出現した」とFacebookで怒りを表明。与党、統一ロシアがほぼ同じ名前に改名した上で見た目もそっくりな候補を立て、有権者に誤投票させることで得票数を分散させようとしているそうです。
ちなみに左は43歳の元・アレクセイ・シュムレフであるボリス・ジェナディヴィッチ・ヴィシュネフスキー、中央は59歳の元・ヴィクトル・イヴァノヴィッチ・バイコフであるボリス・イヴァノヴィッチ・ヴィシュネフスキーとのことです。
ロシアの選挙戦ではこうした強引な対抗手段は決して珍しいものではないそうですが、さすがにここまでそっくりに仕上げてくるのはレアケースだそう。こちらは中央の人の「元の顔」ですが、ご覧の通りヒゲもなく生え際も後退していないということで、与党のこの選挙にかけるの議席獲得への意気込みが伝わってきます。
Быков Виктор Иванович
日本でも「支持政党なし」という名称の政治団体が2016年の参院選比例選挙で64万票以上を得票するという事件がありました。
よくもこういう戦術を思いつき、しかも実行できたな……という感想しか出てきませんが、ロシアの保守派はこういうことを普通にやってのけたりするので、そっくりさんを作り出すくらいは簡単なことなのかもしれません。
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