アートとデザイン

乱射事件が発生しても人的被害を最小限に抑えるためのデザインを採用した高校がアメリカにある


近年、とみにアメリカで多発する乱射事件。学校やショッピングモールなど、人が集まるところで強力な火器を使用してくるため、被害が甚大化しやすいわけですが、そんな乱射事件に対応したデザインを採用した高校がアメリカにあるそうです。


Tower Pinkster社がデザインしたアメリカ・ミシガン州Fruitportに新築される高校の見取り図。微妙に湾曲した廊下がデザインのキモとなっています。

CGによる廊下の視界。教室の内側にいる教師からは外の様子がよく見えて異変に気づきやすくなっていますが、銃を持った犯人は廊下の向こうが見えず、射程を有効に使うことができないようになっています。

また廊下の随所に壁が出っ張っており、これも犯人の視界を妨げます。教室の中の出っ張りと組み合わせれば、このように教室の外の犯人から隠れることも可能。

塹壕をわざとジグザグに掘って、敵が侵入しても反撃しやすくしているのと同じ理屈ですね。
File:Линия обороны советских войск под Одессой.jpg – Wikimedia Commons

校舎内は他にも窓を大きく取って外を見張りやすくなっています。

同じ理由でロッカーも低く作られています。

建築中の高校校舎内部を取材したニュースの動画はこちらから。
New Fruitport High School designed with shooting in mind – YouTube

武装勢力による本格的な襲撃を防ぐのは難しいでしょうが、早く気づき、早く逃げるデザインとしては有効に見えます。学校で乱射事件がおきたら一人で抵抗するなどとは考えず、まず逃げるが常識だけに、逃げやすいデザインというのはとても重要です。
[字幕動画]国土安全保障省の教育ビデオ「もしあなたの職場で乱射事件が起こったら」 – DNA

ソース:Fruitport High School was designed to frustrate school shooters – The Washington Post

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