科学と技術

建築現場の重労働を自律的に作業する人間型ロボット「HRP-5P」を産総研が公開


産業総合研究所(産総研)が建設業の人手不足と危険な重労働の代替手段として開発を行なっている人間型ロボット「HRPシリーズ」。その最新版となる「HRP-5P」の建築現場を想定したデモ映像を公開しています。

「HRP-5P」は身長182cm、体重101kgの人間型ロボットの試作機。首部2軸、腰部3軸、腕部各8軸、脚部各6軸、ハンド部各2軸を合計37軸を備え、これまでのロボットに比べ人間に近い動きを可能としています。

また頭部センサーの3次元計測による正確な歩行や機械学習(畳み込みニューラルネットワーク)によって背景や照明の条件が悪い場合でも作業を行えます。

建築現場を模した石膏ボードを壁面に施工するデモ映像
【HRP-5P】Humanoid Robot【産総研公式】 – YouTube

1. 3次元地図生成と物体検出を行い作業台へ向かう「HRP-5P」

2. 作業台に寄りかかり平積みされた石膏ボードを1枚ずらして持ち上げます

3. 石膏ボード(1820 × 910 × 10 mm、 約11 kg)を両手で持って運搬

4. 石膏ボードを壁面に設置し工具を拾い上げてビスで固定

上部・下部もしっかりとビスで固定しています

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こうなるともう全身に大工道具を装備した大工ロボットが数体で現場にやってきて瞬く間に家を完成してしまう……そんな日もそう遠くは無いのかもしれません。

また今後はロボット知能の研究を進めてビル・住宅、航空機や船舶などの大型構造物組立現場でのさまざまな作業の自律的代替を目指すとしています。

ちなみに2018年にソフトバンクが買収したボストン・ダイナミクス社の人間型ロボット「ATLAS」はというと……芝生の上を軽快に走っています。
ボストン・ダイナミクス社の二足歩行ロボ「ATLAS」がとうとう芝生の上を走れるようになった……という動画

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