担当が変わってログインできず……銃の携帯許可証申請のための犯罪経歴チェックが1年間実施されていなかったことが判明
アメリカで銃を体に身に着けて携行するには免許が必要なことが一般的。ことがことだけに犯罪歴がチェックされるのですが、フロリダ州において担当が異動したためシステムにログインできず、チェックのうちの一部が1年間実施されていなかったことが明らかになりました。
先日、アメリカ・フロリダ州で発覚したところによると、州で携帯免許証を管轄する部局において担当者の異動があり、その際NICSと呼ばれるFBIのシステムにログインするための情報が引き継がれなかったため、2016年2月から2017年3月に発覚するまで、犯罪歴のチェックが行われなかったとのこと。
乱射事件による需要の高まりもあり、この間に約35万件という史上最多の申請があったそうですが、それらはNICSチェックを経ずに通ってしまったということです。
携帯免許証を得るにはNICSチェックだけでなく、フロリダ州運営のFCICチェック、そして指紋データベースであるNCICチェックと3重のチェックがあり、さらに購入時にも別経路でのチェックが行われるため大事には至らなかったようですが、それでも後の調査で291人の許可が取り消されたとのこと。
銃に関する許認可や情報の登録は、ありとあらゆる側面からがんじがらめにされていて、こうしたチェックも非常に手間がかかったり、逆に形式的なものになったりもしています。銃社会とは一言でいえない、複雑なしがらみがあるようです。
[字幕動画]アメリカ政府の銃器登録データベースの運用実態に迫るドキュメンタリー「Guns Found Here」 – DNA
Florida Fails To Conduct Background Checks for Concealed Weapons | Fortune
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