落下するロシアの宇宙ステーションを救うミッションに挑むSF映画「サリュート7」予告編
ソ連崩壊後のロシアの映画産業は、他の産業と同様民主化と資本主義経済化が進んで作りやすくなったそうで「旧ソ連で生まれたサイキック達が大活躍するロシア版「X-MEN」みたいな映画」や「さまよえる謎のドイツ軍戦車と妄執に囚われたソ連戦車兵の戦いを描く映画」などアメリカンな雰囲気の娯楽作品が近年たくさん誕生しています。先日公開となった「サリュート7」もそうしたザ・ブロックバスターなスペクタクルアクションの一つ。コントロールを喪失し、地表に衝突しようとする宇宙ステーションを救う宇宙飛行士の奮闘が描かれます。
「サリュート7」は、実在の宇宙ステーションであるサリュート7号の実話にヒントを得た映画。
あらすじはこんな感じ:
老朽化と予算不足のため、無人で運用されていた宇宙ステーション「サリュート7」が、ある日遠隔操作が不可能になった。墜落すれば20トンもの巨体は地表に大きな被害を及ぼす。しかも古い記録によればサリュート7には核兵器が搭載されていたという。完全にコントロールを失ったステーションにドッキングし、復活させることができるのか。そして地球に無事帰還することができるのか……宇宙飛行士たちの戦いが始まる。
動画はこちらから。
“Salute-7”. Premiere of the second trailer – YouTube
猛烈なCG特撮で有名な「ゼロ・グラビティ」のようなリアルなサスペンス映画、「スペース・カウボーイズ」のような娯楽作品、はたまた「ライトスタッフ」「アポロ13」といった史実モノをミックスし、そしてガタガタだったソ連崩壊前後の宇宙開発計画の実情もうまいこと盛り込むなど、心にひっかかりそうなフックは多そうな作品。ちょっと見てみたくなりますね。こうした宇宙開発ものSFはコンスタントに発表されているので嬉しい限りです。
こういうB級な作品も気になるところですが……
「幻の月着陸ミッション」の身も凍る真実を描いた映画「Apollo 18」予告編 – DNA
関連記事
97年の重大事故から生還した旧ソ連出身の宇宙飛行士だけど何か質問ある? - DNA
NASAがやっている「アルマゲドン」を使った管理職研修がすごい - DNA
日本の「宇宙のプロ」が「ゼロ・グラビティの観賞ポイント30項目」を特集 - DNA
歴史の闇に消えた旧ソ連初の女性宇宙飛行士の通信音声から作られたショートフィルム「Kosmonauta」 - DNA
「幻の月着陸ミッション」の身も凍る真実を描いた映画「Apollo 18」予告編 - DNA
世界初の月面着陸に成功したアポロ11号乗組員の「出張旅費精算書」が公開 - DNA
20年以上前の宇宙船やロケットが今もそのまま残る幻の旧ソ連・有人ロケット計画「ブラン計画」の廃墟写真 - DNA