森の空に現れる神秘的な裂け目 お互いに接触を避けた枝葉が作り出す不思議な現象「クラウン・シャイネス」
森の中で空を見上げると巨木の枝葉がお互いに触れること無く、パズルをはめ込んだかのようなこの不思議な現象は「クラウン・シャイネス(Crown shyness)」と呼ばれているもの。空にヒビでも入ってしまったかと錯覚してしまいそうな印象的な景色です。
空を覆う樹木の枝葉がお互いに少しの隙間を開けて接触しない現象「クラウン・シャイネス(Crown shyness)」は、1920年代から議論されてはいるものの現在のところ確かな理由はまだ解明されていません。
しかし風によってお互いの枝葉が擦れたり衝突したりすることで誘発される、また隣接する樹木が互いに光を感知し陰になることを回避しているなど幾つかの仮説が議論されています。
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「クラウン・シャイネス(Crown shyness)」は、直訳すると「内気な樹冠」となかなか味わい深い名称。その他にはキャノピー・ディスエンゲージメント(canopy disengagement)、キャノピー・シャイネス(canopy shyness)、インタークラウン・スペーシング(intercrown spacing)などとも呼ばれています。
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熱帯に自生するフタバガキ科、北米大陸西部に分布するコントルタマツ、一部のユーカリなど数種類の木が「クラウン・シャイネス」を作り出することが確認されており、違う種の樹木間でも発生することも報告されています。
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マレーシアのジャングルでリュウノウジュ(竜脳樹)が作る「クラウン・シャイネス(Crown shyness)」の映像です。
Dryobalanops aromatica (Camphor Tree) Crown Shyness @ FRIM, Malaysia – YouTube
またこちらの樹木も凄い神秘的な生命力を感じさせるものばかり。植物の生態は本当に不思議なことばかりです。
溢れる出る生命力が心揺さぶる 信じ難い逆境から立派に成長した凄い木々
ソース:The Phenomenon Of “Crown Shyness” Where Trees Avoid Touching | Colossal
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