伝統の布地「ハリス・ツイード」が作られるまでを見せてくれる美しいドキュメンタリー動画「The Big Cloth」
羊毛から作られた独特の風合いを持つ布地「ハリス・ツイード」が、スコットランドの美しい自然の中で、羊毛の刈取りから織り上げられるところまでを見せてくれるショート・ドキュメンタリーがこちら。
「ハリス・ツイード」はスコットランドのアウター・ヘブリディーズにあるヘブリディーズ諸島のルイス島及びハリス島で作られてきた伝統的な布地。元は「クロー・モール(古代ゲール語で「大きな布」)」と呼ばれ、寒い気候に適した布として親しまれて来ました。
名産品となったのは1843年、領地を受け継いだマレー伯爵婦人が、地元のペイズリー姉妹の織るハリス・ツイードの質の高さに気づいてからのこと。領地の猟場の管理人達のジャケットに使用したところ大変に評判となったため、王室や貴族たちに宣伝してまわり、島の産業として振興しました。
20世紀初頭に大流行しましたが、それにともなって質が大幅に低下したため1909年にハリス・ツイード協会が設立。オーブのロゴと「ハリス・ツイード」が商標として登録されます。93年には保護のための法律が制定されました。現在は羊毛の刈り取り、染色、製糸、織り上げまですべてが地元で行われたものだけが「ハリス・ツイード」を名乗ることができ、世界各地で「イギリスっぽい雰囲気」には欠かせない布として親しまれています。
動画はこちらから。
The Big Cloth on Vimeo
ジャケットが有名なアイテムかと思いますが、最近では色々な小物に使われます。こんなユニークなものも存在しています。
ぬいぐるみ/ダンボー(ハリスツイード) その他 よつばとダンボーストア
羊を育てる牧場の人に始まり染める人、糸にする人、色の組み合わせやパターンを考える人、そして織る人、さらにはその布を使う人……色々な職人さんが知恵を出し合うことでしか生まれなかったものというのはきっとあるはず。昔の新聞も、色々な人が作業に参加していて楽しそうです。
アナログ全盛期、70年代はいったいどのようにして新聞を作っていたのか? – DNA
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