1915年ごろに映画の脚本原稿が「ボツ」にされた17の理由
映画を作るときに必要なのはまず脚本。映画の大部分は脚本で決まってしまうので、各社とも広く原稿を募集し面白いアイディアを探すわけですが、当然送られてくるものの中には出来が今ひとつなものもたくさんあります。いったいどのような理由でボツになったのか、とある映画会社はチェックリストを印刷して返信に同封していたのですが、その内容は脚本だけでなく創作全般の大きなヒントになりそうです。
こちらのリストは1915年ごろ、アメリカの映画会社であるエッサネイ・スタジオが使用していたものとのこと。初期・中期のチャップリン作品を制作していたことで知られています。
1.
あなたの原稿を以下の理由で返却いたします。
1. 供給過剰・ありがち
2. 強いドラマチックな状況がない
3. プロットが弱い
4. 弊社のスタイルの物語ではない
5. 以前のアイディアとかぶっている
6. 検閲機関を通らない恐れ
7. プロデュース困難
8. 平凡
9. 興味を引かない
10. ユーモアがない
11. 独創性がない
12. アクションが足りない
13. 原作ものは必要ない
14. 現実離れしすぎている
15. 時代劇、外国ものドラマは必要ない
16. 読めない
17. 窃盗、誘拐、殺人、自殺、死の床の苦しみ、その他不愉快なシーンは削除すべき
書かれていることはシンプルですが、現代でも十分に通用する内容ですね。レーティングについて100年近く前から脚本採用の条件に入っていたりするのが面白いですし、アメコミもの、異世界ものなどがどんどん作られているハリウッドの現在と比べてみると、映画作りの現場でどういう変化があったのかが気になります。
こうしたルールは今も形を変えて色々な創作者の間に伝わっています。名作CGアニメーションを数多く送り出してきたピクサーにも「22のルール」として脚本の書き方が伝わっています。
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