引いても離しても弾が出るので発射速度を倍にできるる不思議なトリガー「Binary Trigger System」
銃器大国と言われるアメリカでも規制されているのが弾を連射できる「フルオート」機能。しかし撃つ時の楽しさもあって、法律にひっかからない「擬似フルオート」のためのパーツやテクニックが色々考案されています。「Binary Trigger System」もそうした脱法アイテムの一つ。引いて発射、その後離しても発射するという不思議なトリガーで、理論上発射速度を倍にします。
これまでの「擬似フルオート」は、銃の動きを利用してトリガー位置が元に戻るのをアシストするというものでした。いわゆる「バンプファイア」テクニックもそうですし、以前お伝えしたこちらの3MRトリガーもボルトの動きでリセットをアシストしています。
ものすごい速さでトリガーを引いて連射できるトリガーグループ「TacCon 3MR Trigger System」 – DNA
今回アメリカのフランクリン・アーモリー社が開発した「Binary Trigger」はちょっと違う仕組み。
ハンマーの動きをコントロールするディスコネクタとシアが、普通は1組のところ2組存在しています。
これによって
トリガー引く
↓
発射
↓
トリガーを戻す
↓
トリガー引く
↓
再発射
という通常の動きが
トリガー引く
↓
発射
↓
トリガーを離す
↓
再発射
という風に短縮されます。2連射する「2点バースト」と違って引いて1発、離して1発なので、法が定める「1回の指の動きで1発が発射」に適合しています。
実際にどれくらい連射が早くなるかは、こちらの動画の冒頭を見れば一目瞭然です。
Franklin Armory BFS Trigger Review – YouTube
なおフランクリン社では、引いてから離すと発射する「Release Fire System」も販売しています。力を入れてトリガーを引くのではなく、力を抜いてトリガーを戻すことで発射するので精密射撃に有利……とのことですが、エキスパンダーをゆっくり戻すと筋肉がプルプルすることを考えるとそうでもなさそうです。
お値段はトリガーのみで300ドル(3万6千円)ちょっと。組み込みサービスや完成品の販売も行っています。
ソース:Binary Firing System Trigger Pack – Franklin Armory
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