議員の中に潜むファシストを会話であぶり出していく「人狼」ライクなカードゲーム「シークレット・ヒトラー(Secret Hitler)」の前評判が結構すごい
議員の中に潜み、権力を拡大しながら独裁者を擁立しようとする隠れファシストをあぶり出し、戦争の危機から国を救うゲーム「シークレット・ヒトラー(Secret Hitler)」が、製品版制作のための出資をKickstarterで募ったところ5万4千ドル(約660万円)の募集に対しなんと1万人以上から合計約49万ドル(約6000万円)が集まるという前評判の高さを見せつけています。
この手のロールプレイング・ゲームのはしりである「人狼」では、ゲームマスターの仕切りのもと、プレイヤーは会話を通じて村人に化けた人喰い人狼をあぶり出していきます。
「シークレット・ヒトラー(Secret Hitler)」も基本的には同じ。ゲームの開始時にまずこっそりリベラル派とファシスト、そしてヒトラー(独裁者)候補に分かれます。そして全員が目をつぶった中ファシストは目を開けてお互いを確認、そしてヒトラーは目を閉じたまま親指を立て、自分の存在をファシストに知らせます。
ゲームの目的は、お互いに自分に有利な法案を先に6つ成立させること。毎ターンごとに大統領と首相が選出されます。大統領は政策カードを3枚ドローしてそのうち2枚を選び首相に手渡します。
首相はそのうち1枚を選んで可決させます。
ファシスト派の法案が可決されると大統領の権限が強化されていきます。
いずれかの法案が6つ可決されるか、あるいはファシスト派は法案3つが成立した時点で隠れ独裁者を首相に当選させることができれば勝ちとなります。
政策カードは2派のものがランダムにドローされるわけですが、途中でどれが捨てられるかは大統領と首相しだい。ある政策はランダムに選ばれたのか、それとも何かの意図がはたらいたのか、ひょっとして大統領か首相のどちらか、あるいは両方がファシストだったりするのか……ではそれを選んだのは……お互いがお互いを信じ切れないまま、会話を通じてファシストを探していきます。
ゲームマスターが必要なく、また「人狼」でお馴染みの「死刑システム」も限定的なので最後までい全員がゲームに参加可能となります。政策カードが大詰めになった時の「ヒトラー」探しはイチかバチかのスリルがあり、すさまじく緊張感が高まることうけあい。制作には史上最もブラックな笑いが生まれると言われる「Cards Against Humanity(人道に反するゲーム)」のスタッフも関わっていることもあり、注目が高まっているそうです。
印刷すればお試しプレイが可能なPDFバージョンも公開されているので、興味がある人はためしてみるといいかもしれません。
Print-and-play edition
紹介動画はこちらから。
こうしたゲームでは思考力・推理力はもちろんですが演技力もまた必要。オリジナルのヒトラーも演説の際は練習していたそうですが、このゲームでもまたトレーニングが必要になると思われます。
独裁者ヒトラーが演説の時の身振り手振りを特訓しているところの極秘写真 – DNA
ソース:Secret Hitler by Max Temkin —Kickstarter
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