科学と技術

台湾の地上500mもある超高層ビル「台北101」の台風対策が凄い


ポストをぐにゃりと曲げてしまった2015年8月8日に台湾を襲った台風13号。この時地上500mもある超高層ビル「台北101」が、台風による猛烈な風圧にどのように耐え忍んでいたのかがよくわかります。

動画はこちらから。
台北101阻尼器於20150808蘇迪勒颱風來襲晃動情況 – YouTube

2007年にドバイの「ブルジュ・ハリファ」(828m、160階)に抜かれるまで世界一の超高層建築物として君臨していた台湾の「台北101」(509m、101階)。地上500mもある超高層ビルともなると風圧の影響は大きく、特に台風が多く発生する地域のため振動対策は非常に重要となります。

そこで防風耐震対策として台北101に導入されたのが「ウィンドダンパー(チューンド・マス・ダンパー)」と呼ばれる世界最大の振り子型動吸振器。厚さ12.5cmの鋼板を41層で溶接されて作られた鉄球(重さ:660トン、直径:5.5m)が92階から87階をぶち抜いた巨大な吹き抜け空間に吊り下げられています。この鉄球が揺れると接続された制振ダンパーが衝撃エネルギーを吸収しビルの揺れと相殺する仕組みとなっています。また、この仕組みは公開されているので風の強い日に台北101に行くと大きく揺れているところを見られるかも。

こちらは「台北101」のサイトによる「ウィンドダンパー」の解説です。
101 Taipei Financial Center Corp. 台北101官方網站

また、この台風によって曲がってしまった大人気の2つのポストはこちら。

郵便屋さんもノリノリですね。

Typhoon-tilted post boxes are Taipei’s newest cutesy attraction | Life | Malay Mail Online

ちなみにコチラの映像はお隣の中国大陸での19日で完成してしまう超高層ビルの建築の様子を撮影したもの。とにかく倒れてしまわないことを祈るばかりです。
たった19日で完成する中国の超高層ビル、その一部始終を撮影したタイムラプス映像

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