すごく現代美術っぽい「ダズル迷彩」を施された昔の軍艦の画像いろいろ
どうやったら敵に見つかりにくくなるのか、軍人やハンターは昔から色々な方法をテストしており、中にはかなりユニークなアイディアも存在します。こちらは第1次世界大戦ごろに流行した「ダズル迷彩」を施された軍艦達。幾何学模様で人間の目の錯覚を誘発するために考案されたもので、見ているだけでクラクラしてきます。
一般的に「迷彩」は周りの風景に溶け込んで見えにくくするために使われますが、「ダズル迷彩」はちょっと役目が違います。見た目はものすごく目立つのですが、幾何学的な模様を使うことで船の向きや形を錯覚させることができます。
また船どうしの距離を計測する「測距儀」を騙す効果も期待されました。測距儀は左右のレンズからとらえた像をうまく重ねることで距離を測るのですが、模様のせいで重ねるのが難しくなるので距離が測りにくくなるというわけですね。
1. USSウェスト・マホメット。元は軍艦だったが、後に商船に転用された。1918年11月ごろの写真。
2. USSナーキータ。
3. HMSアドベンチャー
4. USSネブラスカ
5. RMSモーリタニア。客船だったものが輸送船・病院船として活躍した。
6. RMSオリンピック。あのタイタニック号の姉妹船
7. SSエンプレス・オブ・ロシア
8. USSリバイアサン
9. USS K-5潜水艦
10. HMSポリアンサス
11. HMSロックサンド
12. HMSアーガス
13. USSアロウェイ
14. HMSアドベンチャー
15. USSノーザンプトン。ダズル迷彩ではないですが、速度を誤認させるのが目的の船首に描かれた波模様が面白いですね。
16. フランス海軍軽巡・グロア
17. HMASヤラ
近年はレーダーやその他の手段で正確に距離を測定できるようになったので、その意味ではダズル迷彩の役割は終了しているのですが「人間の目やカメラを騙すことができる」というのを利用して、色々と使われています。
例えば新開発された自動車を公道でテストする時など、写真を撮られても輪郭が分かりにくくなるよう全体を幾何学模様で塗装したりします。
また、最近では町中にある顔認識システムから隠れるためのメーキャップに使ってみようというアイディアもあるようです。
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ソース:An Illustrated History of Unbelievably Camouflaged Ships
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